COLUMN ビジネスシンカー

2018.09

チャンスを活かす!ピンチを切り抜ける! 大人が知っておきたい「ビジネスの法則」

④「ピーターの法則」

優秀な人は
ずっと優秀とは限らない

 パレートの法則では2割の優秀な社員が8割の売上を生み出すということになるが、会社ではこの2割の人に頑張ってもらおうといろいろ対策を講じる。報酬を上げたり、役職をつけたりなどだ。しかしいかに優れた人でも高いレベルで存分に力を発揮できるかというと、そうではない。

 それを指摘したのが、カルフォリニア大学の教育学教授のローレンス・J・ピーターだ。彼はピラミッド型の階層組織においては、「すべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに到達する」と言い放った。さらに「あらゆるポストは、職責を果たせない無能な人間によって占められる」と言い、「仕事はまだ無能レベルに達してない者によって行われている」と断じたのだ。

 つまり、いま仕事ができるからと言って、それ以上の権限や職責を担わせれば、より大きな成果をもたらすとは限らず、逆に弊害を起こすことにもなりかねないというのがピーターの法則の真意である。

 ピーターは、「機会が平等であれば、誰もが無能になる可能性を秘めている」と言う。そしてその有能であるかどうかについては「人間の主観的判断によるもので、あたかも色眼鏡で見ているようなものだ」と喝破している。

 ピーターの話は先に挙げた「2:6:2」の法則にも繋がりそうだ。有能かそうでないかは、その組織の相対的基準でしかなく、またその時々の社会環境でも変わってくるからだ。

 それでも出世で自分が無能だと思われてしまうのを避けたいのであれば、ピーターは、「靴屋は自分のつくる靴型にこだわれ」、すなわち「自分の本分を弁えよ」と教えている。いたずらに昇進を望んで、自分の価値を下げるなと言っているのだ。

 そう言われて、大企業などで時々起こってしまう不祥事を思い返すと、身の丈に合わない役職や責務を負わされた「不幸な」結果なのかもしれないと理解できる。