COLUMN ビジネスシンカー

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2019.08

ビジネス目利きの見方

偽物を見抜くためには「人を見抜く力」が必要

それでは贋作や偽物のまさに玉石混淆のなかで日々目利きしている古物商やリサイクル店はどうだろう。

高級バッグやブランドグッズの買い取りで知られる「コメ兵」。そこの目利きバイヤーはどこを観るのか。

ブランド品は人気商品であればあるほど偽物が出回る。そしてその技術どんどん進化している。重視するのは、消費者の目に触れにくい部分。たとえば金具やボタンの裏側だ。

「ファスナーなどの金具やボタンなどを裏返すと、そこにブランド特有の刻印や製造番号が打たれていることがある。革製品では裏地に打刻されていることもある。贋作は表面に見える部分はしっかり作ってるが、たいていは見えないところで手を抜く。その見えない部分にこそブランドのブランドたるゆえんがある」(コメ兵バイヤー)のだと。

コメ兵では、基本的に値付けは個々のバイヤーに任せている。価格に差は出るが、それが1,000円単位に収まるように定期的に勉強会を開いている。新作情報や販売情報を共有し、目利き力を組織で磨いているのだ。

さらに偽物を見抜くために必要な能力として「人を見抜く力」を挙げている。買い取りの際、お客様と会話し、そのなかから商品購入の背景を探り出して、真贋を判断するからだ。

「通常ブランド品は誰でも愛着がある。だから、いつ、どこで購入し、どのように使ってきたか、たいていはっきりした背景があるのです。疑わしい商品を持ち込まれたお客様には、この背景がうまく説明できないことが多い」(コメ兵バイヤー)

半年前ほどの新作でも「3年前に買いました」などつじつまが合わないことを言ってみたり、どこで買ったかもわからないものだったり...。

古物商は買い取った商品が盗品だった場合は、古物営業法上、商品を無償で元の持ち主に返却しなければならないことになっている。つまり違法な商品であることを水際で見抜けなければ、その損害費用はすべて会社の負担になってしまう。その価格の落差が大きければ大きいほど目利きと呼ばれる人にかかる負担は大きくなる。だからこそ勉強や日々の研鑽が欠かせないのだ。

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