COLUMN ビジネスシンカー

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2019.08

ビジネス目利きの見方

作品から湧き上ってくるエネルギーを感じ取るセンス

一方古美術はどうか。こちらも価格差が大きく、相当な眼力と経験がないと務まらない世界。

「なんでも鑑定団」でおなじみの若手鑑定家田中大さんも「この業界では贋作は買ったほうが悪い」という掟があると言う。自身も1,200万円で買った古美術が10万円にしかならなかったこともあるとのこと。

しかもいまはデフレの時代。どんどんものの値段が下がるので、回転させるためにできるだけ売ったり買ったりをしなければならず、直感を働かせて瞬時に判断しなければならない、厳しい時代になっていると言う。

田中さんによれば「明治以前のものなら、99%は知識でなんとか真贋は判断できるが100%は無理」と言う。

「残り1%はどうしてもグレーゾーン。じゃそこを見極めるのは何か。それは作品から湧き上ってくるエネルギーをキャッチするセンス。それを身に着けた人が目利きと呼ばれる」と独自の分析をしている。

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