COLUMN ビジネスシンカー

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2019.08

ビジネス目利きの見方

newscomer & 考察 AIでは仕事は奪われない?! 続々生まれる新しい職種(2)

【エバンジェリスト】

自分の会社のサービスや業界団体の内容について熟知し、社外に向けて啓発活動を行う人。依頼を受けて、SNSや企業サイトなどで情報発信を行うほか、イベントを主催したり、セミナーの講師なども務める。

【ピープルアナリスト】

旧来の人事担当のようにこれまでの知見だけでなく、客観的なデータを踏まえて科学的な人事配置を考える人。どの部門がどのような人が欲しがっているというだけでなく、その部門担当者が気づかない部分をカバーし、組織全体のシナジーを最大化する人事を行う。職種ごとに応募数と内定率の相関関係を調べたりして、内定者が少ない場合は、その募集広告がミスマッチではないかと考えて改善策を出したり、採用時の選考過程の歩留まりなどをチェックしてプロセスや方法を変えたりする。

【インハウス・エディター】

会社内で編集者として情報発信を行う。社内を飛び交う情報を集めて整理し、社内のみならず社外にも発信する。広報的な役割を担うが、素材の加工、編集を伴い、どういったターゲットにどのような手法や編集で魅せるかを考える。社内事情や業界事情、業界外とのコネクションも広い人。

【デベロッパー・リレーションズ】

自社のサービスと外部の開発者との関係を構築する人。自社のリソースが限られている中小企業にはとくに必要だが、大手でも当然求められる。大企業と外部のベンチャーなどの組み合わせではスピード感や文化や意識が違うため、その双方を取り持つ理解力・翻訳力の高い思考の柔軟さがある人が求められる。

【エンジニアリング・マネージャー】

エンジニアの採用や評価を総括して行う組織の長。あるいは専門役員。エンジニアリング全般に詳しいだけでなく、個々のスキルや事業やプロジェクト、組織全体に必要な技術と方向性を見据えることができる。

【UI / UXリサーチャー】

スマホやPC上のアプリソフトの使い勝手をチェックし、改善提案を行う人。ユーザー目線に立てるかだけでなく、問題の構造の把握ができることがのぞましい。

【ドローンパイロット/ドローンマネージャー】

いまや当たり前となったドローン。目的に応じて正しく操縦できる専門家は当然求められるが、さらにその管理運用ついての専門家も必要とされる。専門家は専用の地図などを読み込み、適切なルートや法令にも熟知する必要がある。小売や運送会社などでは有資格化されると思われる。

【経験デザイナー】

普段行われていることや、思考していることなどを疑似体験や体系的な学び、遊びとしてデザインしていく人。たとえば、茶を飲むということを学びや修行として新しい経験価値として体系化し、茶道具や茶室、茶庭、茶会などの体験空間を生み出していった千利休などはその代表だ。現代ではそれをネットやバーチャル技術などを組み合わせることで、実現できるようになっている。子どもの職業体験テーマパーク、キッザニアなどもこの経験デザインによって生み出された空間とも言える。後に紹介するノスタルジストなどとの親和性も高く、過去の自分に戻っての追体験や、これから起こることなどを体験できるしくみなどをつくる。

【ビッグデータドクター】

ビッグデータアナリスト、あるいはデータサイエンティストは一般化しつつあるが、同様に患者の病歴や生活習慣、家族関係などさまざまな情報から診断治療を行う医師。

【ノスタルジスト】

年齢を重ねると過去の良き時代、よかった思い出に浸ることが多くなるが、過去の良き時代を思い起こすことは脳の活性化を促す。気持ちをポジティブにすることも医学的に証明されている。ノルタルジーに浸れる空間やそういうイベントの演出、あるいは思い出や写真や動画などを再現する専門家が生まれる可能性も。AIの技術は必要とされるが、その中味のストーリーそのものをつくり出せるわけではないので、AIに仕事を奪われない。

【リモート外科医】

外科手術サポートロボット「ダ・ヴィンチ」などすでにリモートで外科手術ができるようになっているが、遠隔地からの外科手術は一般化していくだろう。医療機関がない過疎地だけでなく、名医の手術を海外から行うことも可能になる。あるいは災害などの緊急手術でもこうしたニーズは求められてくる。また外科医だけではなく診療ベースでは内科、耳鼻咽喉科などさまざまな診療科が対応してくだろう。

【自裁林業家】

従来の林業家は森林組合などに管理してもらい、組合で伐採し、出荷してその手数料を引いた部分が手に入る仕組みだった。自裁林業家は自分で山の権利を持って自分で管理伐採して、工務店など最も高値で売れる客に提供して稼いでいく。大規模な林業地を必要とせず、300万円から500万円の元手で自裁林業家としてやっていける。管理にはITを活用することでコストダウンが図られるようになった。また林業機械も進化し、人手もかからないようになったことが大きい。

【多様化マネージャー】

多様化社会の進展によって、企業の多様化はますます求められる。国籍、民族、主言語、性別だけでなく、文化、慣習などさまざまな要件がミックスしてこそ多様性とそのミックスによるシナジーが期待できるというもの。個人の情報をどれだけ吸い上げられるかにもよるが、今後は遺伝子レベルでの組み合わせなどが、その企業にとって最適な人財構成をつくりだすことになる。

さて、いかがだろう。「!」とくる未来の職業や職種はあっただろうか?もっと別のもの......もちろんあるだろう。それは皆さんがつくり出す職業なのかもしれない。

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