COLUMN ビジネスシンカー

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2020.01

致命傷になる前に! 経営者必読!! グローバル化時代に求められる真の異文化適応力

世界は6つのメンタルイメージの国に分けられる!

これら6つの軸はそれぞれバラバラではなく、相関性が高いことがわかっている。

たとえば総じて権力格差が高い国は不確実性の回避度が高くなる。フランス、メキシコ、イラク、パキスタンなどが入る。日本は権力格差は中間だが、やや格差のあるゾーンに位置し、不確実性の回避度は高くなっています。逆にイギリスやスウェーデン、デンマークはその対角にある。

こうした関係から、さらに6つのタイプのメンタルイメージの文化圏が以下のようにカテゴライズされており、組織づくりやリーダーシップのあり方の参考モデルとして利用されている。

①コンテスト(競争)――勝者がすべてを手に入れる文化。競争的で権力格差が小さい。個人主義で男性性が強い社会。不確実性回避のスコアが低い。


:アメリカ、イギリス、アイランド、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ(主にアングロサクソン)

ビジネスへの対応:リーダーは、専門家よりジェネラリストが評価され、リーダーはビジョンを示しながら、よりハイレベルな目標にコミットすることが期待されている。公式なフィードバックの場を設け、積極的にサポートすること、公平な評価が求められる。会議はまた「アクションをとるための有意義な意見交換の場」であり、意見を述べない者は無能とみなされる。議論が紛糾した時は、リーダーがトップダウンで決断する。会議は短い方がよく、一度決まった決定でも、良いアイデアがあれば変更になることもある。

②ネットワーク――個々が独立しつつ、つながりあって関係している。権力格差が小さく、個人主義。女性性が強い。

:(主に北欧諸国)デンマーク、オランダ、ノルウエー、フィンランド、アイスランド

ビジネスへの対応:肩書にとらわれず、一方的に命令されることを嫌う。したがってリーダーに求められるのは公平、平等性で、あらゆる利害関係者を調整して合意形成する力。決定力が期待されるのは、ほかに手段がなくなった時。会議は合意形成を目指すが、日本などと違い、全一致を前提としていない。また全員の発言が求められるのはアングロサクソン系と同じ。会議が長くなることも多いので、時間は余裕をみておいたほうがいい。会議の前後にお茶などを飲みながら非公式に意見を聞いておくのも有効。

③油の効いた機械――権力格差が小さく、個人主義で不確実性回避の傾向が強い。手続きやルールを重視する。階層的圧力は効かない

:ドイツ、オーストリア、チェコ、ハンガリー、ドイツ語圏スイス

ビジネスへの対応:代表的な国がドイツ。計画性を重視し、予想外のことが起こったら、権力者に相談するのではなく、専門家に相談する。また合理的で明確な理由によって行動するようになっているので、リーダーが命令すると「なぜ、どんな理由か」といった質問を受けることがよくある。組織のメンバーは歯車として捉えられ、自分が何をすべきか、明確に理解している。会議では目的が重視される。情報交換なのか意思決定なのか...。議題を決めるための会議も行われることもある。また発言は事実ベースが求められるので、専門家として、担当としてふさわしい情報を提供するようにする。議事録はすぐに作成されて共有されるが、新人ではなく責任のある人がまとめるようになっている。

④人間のピラミッド――権力格差が大きく、集団主義。不確実性の回避が高い。家父長的で強力なリーダーの決定に従う。プロセスの構造化が必要で、変革に時間がかかる

:中南米、アフリカ諸国、中東、ポルトガル、ロシア、ギリシャ、スロバキア、南イタリア、トルコ、タイ、韓国

ビジネスへの対応:畏怖の念を抱かせる家父長リーダーが、求められるリーダー像。厳格ななかにも愛情をもち、部下のプライベートな幸せを喜ぶ。明確な指示を出して、それを定期的にチェックするようにする。昇進は個人の能力より、組織への忠誠心が重視され、それゆえ縁故採用も多いのが特徴。会議は決定する場ではなく、上司から部下への情報共有の場。たとえ会議でも公の場では個人を批判しないようにする。合理的分析はあまり好まない。

⑤太陽系――権力格差が大きく不確実性が強く、個人主義

:フランス、ベルギー、北部イタリア、フランス語圏スイス、一部スペイン、アルゼンチン

ビジネスへの対応:この文化圏で注意するのは、議論の仕方。まずテーゼ(命題)があって、それに対するアンチテーゼ(対立命題)が示され、その後これらを統合した上位概念にもっていくという考え方。反論や疑問が次々と出され、慣れないと困憊するが、これをゲームとして楽しむくらいに捉えるとより良い結果にたどり着く。階層的社会だが、上位の階層にはいわゆるエリート層で構成され、またエリートはそれにふさわしいノブレス・オブリージュの役割を担う。極めて知性的に振る舞い、強いメッセージを表明し、遠くから見ているという印象を与えることが求められる。会議は情報共有の場であり、部下からの質問に答える場。推論や演繹的な思考に習熟する必要がある。

⑥家族――階層と忠誠、フレキシビリティ。集団主義。家父長的で、強力なリーダーに部下は柔軟に従う。権力格差が大きい

国:中国、香港、シンガポール、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシア、インド

ビジネスへの対応:一人ひとりの能力に応じ、明確な指示を出し、それが実行されているかを定期的にチェックする。時にはプレッシャーを与えて牽引する。面子が非常に重視されるので、人前で叱ったり、注意するのはご法度。会議は予定通り進まず、長引くことも多いので、明確な情報を得るためにさまざまな質問をして、内容を組み立てることも必要。誰の知り合いかということが重視され、時に会社の組織以上に影響力を与える。家や車などの持ち物もそれ相応のステータスのあるものが求められる。柔軟性が求められる社会で、資源が足りなくてもなんとか適応するという文化がある。食事などインフォーマルな場を設定し、コミュニケーションを取り信頼を得るようにする。

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