COLUMN ビジネスシンカー

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2020.07

人間は実はいつだって不合理に行動する!?
知ってると知らないでは大違い。
行動経済学のキホン

お値打ち感を出す
「98」値札戦略は
世界共通

実は行動経済はすでに、多くの商売の現場で利用されている。

スーパーマーケットなどで見られる、値札の端数の「980」とか「1980」とか、最後の数桁に「9」「8」という数字もそうだ。消費税が定着した今、それらの数字にプラス税となることが多く、9、8 の並びは消えてしまっているが......。

なぜ、思い切りの良い1,000円、2,000円としないのか? 商品に純粋に適正な利益率を当てはめていけば、端数はもっと細かくなるはず。実際列車やバスなどの料金は、「スイカ」や「イコカ」「パスモ」などの電子マネーを使った場合、端数が1円単位で決済される。しかし券売機で切符を買う場合は、最小単位は10円となる。これは1円単位で切符を買うと券売に時間がかかり、利用者の利便性が損なわれるためだ。

しかし、スーパーの場合の「9」「8」の数字は、お客の利便性より、お得感が出るから使っているのだ。つまりスーパー側の都合で使っているわけだ。そもそもその商品がお得かどうかは、原価がいくらであるかを知らないと分からない。店の利益率からすれば、本当にお得なのは、1,250円の商品なのかもしれない。

この「9」「8」の値付け戦略は「端数価格」と呼ばれ、日本だけでなく世界中で使われている。海外では「1.99」などぎりぎりの端数が使われるようだが、日本では「8」があったほうが「末広がり」のイメージがあり、縁起がいいと商売人から好まれていることもあるようだ。

こうした販売業ならではのセオリーは他にもある。

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