COLUMN ビジネスシンカー

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2021.06

アフターコロナ時代を生き抜く技術発想
プリンタとエンジン技術の関係とは・・・
技術の応用力を磨け!
あの技術はこう生かされた!

バネから自動車用座席シート、
半導体、ゴルフクラブを
展開する日本発条

一方さまざまなバネの開発製造で知られる日本発条では、自動車の懸架ばねの技術を磨き、座席シート用のバネを開発製造してきたが、そこから座面のウレタンの開発製造などに展開し、座席シートそのものの製造も行っている。

また微細なバネをつくる技術を応用し、微細加工や高精度の金型製造技術を獲得。これを半導体などのプロセス製品製造技術にも応用して進出している。さらにバネの素材の鍛造などで培った技術を基にゴルフのシャフトや金属バットの製造も行っている。

このほか、最近では電子回路の基盤技術などを活かし、セキュリティ分野に進出、非接触型のリーダーや偽造防止システムなども手掛けている。先の3Mと同様に、中間部材、BtoBの市場ではコア技術をさまざまな分野に応用していくと想像もできないような市場に進出することができるという見本でもある。

このように事業はどの技術を残し育てていくかでその後の発展が大きく変わってくる。時には企業の一事業部門が大きな市場を獲得し、もとの企業の数倍数十倍、数百倍の差になることもある。

先に紹介したブリヂストンはその例だ。源流となった日本足袋製造は、その後アサヒシューズという靴メーカーになったが、タイヤに活路を見出した創業者の石橋正二郎が当時、周囲の反対を押し切り、100万円の巨額をかけタイヤを開発し、ブリヂストンとして独立させたことがその後の径を分けた。

現在アサヒシューズの年商は約80億円。一方ブリヂストンは、3兆5,000億円(グループ連結)ほど(ともに2019年度)。売上規模ではその差は約440倍にも開いている。

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