COLUMN ビジネスシンカー

  • SHARE
  • LINE
2021.09

混迷を深めるVUCAの時代だからこそ。 知っておきたい
「大人の義賊史」

ハンガリーはなぜ義賊大国と呼ばれるのか

義賊は古今東西、世界中に存在し、歴史的にも「義賊の世紀」といわれる時代があった。だいたい18世紀から20世紀前半で、東欧・中欧を中心に各地で義賊が生まれ、活動していた。義賊の原初は16世紀の東欧・中欧に見られる。

なかでもさまざまな義賊を生み出し、義賊大国とも言われているのがハンガリーである。

なぜハンガリーに義賊がたくさん生まれたのだろうか。

日本の義賊研究の第一人者である歴史学者の南塚信吾さんによれば、それはハンガリーが世界システムの周辺地帯であったからだ。

ハンガリーなどの東欧では15世紀頃から中世の封建制度が崩れはじめて、農奴の身分から自由な農民が生まれはじめた。

ハンガリーは西暦1000年に王国として国を確立して以降、ルネサンス文化など栄華を極めていたが、16世紀には大土地所有制度の下、貴族と農民との対立が激しくなり、国としての統合力も低下していく。そこにオスマン帝国がやってきて、ハンガリー王国軍が敗北する。そしてオスマン帝国直轄地と保護国、それと当時権勢を誇っていまなおヨーロッパに影響を与え続けオーストリアを拠点とするハプスブルク帝国の継承国に分裂したのだった。

  • LINE