COLUMN ビジネスシンカー

  • SHARE
  • LINE
2018.08

ビッグデータ時代に押さえておきたい 統計データの見方のキホン

夏におでんを売ったセブン−イレブンのデータ読法

 学者や研究者の場合は、見えたことをレポートや論文にすることが1つのゴールとなる。だがビジネスの場合は違ってくる。見えたことをいかに具体化していくかが問われる。俗に名経営者には、統計データの取り方、読み方に優れた人が多いようだ。

 日本にコンビニエンスストアというビジネス形態を根付かせたセブン−イレブンの創業者、鈴木敏文さんは、その一人だろう。

 鈴木さんが開発した、売り上げデータがそのまま本部の仕入れや開発部に直結するPOS(販売時点情報管理)システムは、セブン−イレブンの全国制覇への足がかりとなっただけでなく、流通に革命を起こし、いまや流通業界、小売業界になくてはならないシステムとなった。

 鈴木さんの素晴らしさは、データに予断を持たず判断してきたことにある。なにせ夏に店頭でおでんを売ったのだから。

 「夏におでん」―多くの小売り業者なら、「そんなもの売れないよ」と、ハナから取り合わなかっただろう。だが、鈴木さんは、人は気温が下がればたとえ夏であっても温かいものを欲しがると読んだ。そして夏に店頭に堂々と熱々のおでんを置き、売ったのだった。現在セブン−イレブンには、1年を通じおでんを販売している店が全国各地にある。逆に夏の定番である冷やし中華そばも、セブン−イレブンでは真冬の2月に出すこともある。

  • LINE