COLUMN ビジネスシンカー

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2019.01

AI、VR … 先端テクノロジ全盛時代だからこそ 人を伸ばす丁稚奉公・徒弟制度が活きる!

優れた職人になるには、まず“バカになる”

 早く優れた職人になるにはどうしたらいいのか。それはいかに"バカになれるか"が決め手のようだ。ここでの"バカになる"とは素直に師匠や先輩の言うことを聞くことだ。

 秋山木工には、高卒から国立大学出の優秀な若者が入ってくるが、総じて伸びしろが大きいのは高卒の人のようだ。というのも大卒は言われたことに対して考えてしまう傾向があるからだ。一種の習い性かもしれないが、考えることをしてしまうと次の行動がワンテンポ遅れてしまう。

 また必ずしも手先が器用で、飲み込みが早いと一流の職人なるというわけではないようだ。むしろ不器用な人のほうが一所懸命に学ぶので、時間はかかるものの優れた職人になる可能性があるという。

 秋山木工では入社して3ヵ月で辞めてしまう人もいたりするが、それはだいたい器用で仕事が早い人だそう。若くして人よりちょっと仕事ができるとすぐ天狗になるので、努力を怠りがち。秋山さんはそういった時を見計らって徹底して叱る。「天狗になっていないか」と。すると叱られることに慣れていない器用な人は、耐えられずに去っていくのだそう。

 逆に不器用な人間は、自分ができないことを知っているので、できるようになると自信がついて、より熱心に仕事に打ち込むようになるという。

 こうした傾向は秋山木工に限らず、ほかの職人の世界にも共通するようだ。

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