COLUMN ビジネスシンカー

2019.02

FAOも動き出した! 「昆虫食」が世界の食糧問題を変える?!

FAOが食糧問題の解決策として昆虫食を検討

 ところがそんなマイナーな昆虫食が、俄然世界中で関心を集めるようになったのは2013のことだ。FAO=国際連合食料農業機関がある報告書を出したのだ。報告書のタイトルは「食用昆虫─食料と飼料の安全保障に向けた将来の展望─」。

 その内容は今後予想される人口増加と地球温暖化に伴う、食糧問題の解決手段として昆虫食の推奨である。

 地球に住む人類にとって最大の問題は、人口爆発に伴う食糧の確保であることは言うまもない。ただ問題はその中身だ。

 というのもカロリー換算や穀物ベースでは、地球は90億超の人口を養えるという計算もある。実際カロリーベースの計算では飢餓状態が広がっていると言われる北朝鮮が日本の自給率を上回っている。日本のカロリーベースの自給率は40%強と、半分にも達していないが、これは日本人が高級な野菜などを好むようになってきたため、カロリーが低く出てしまうから。一般に工業化が進んでいない国ではカロリーベースの自給率は高く出る傾向がある。

 FAOが報告書で問題視しているのは、タンパク源の不足だ。

 健康な生活を送るためには良質のタンパク源を摂ることが不可欠。だが世界で高齢化が進むととりわけ肉などのタンパク源不足が心配される。肉は野菜や穀物に比べてもコスト高だ。

 人口増加と経済活動の活発化により、欧米以外の中間所得層が増えていくと肉食が増え、動物性タンパク源のコストが上昇、良質なタンパク源の奪い合いが激しくなることが予想される。従来はそのタンパク源を肉や魚で摂っていたが、それが確保できるとは限らなくなり、その代替と昆虫が注目されてきたのだ。