COLUMN ビジネスシンカー

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2019.06

グローバル時代を生き抜く 異民族に学ぶ海外ビジネスネットワーク

「国捨人」と呼ばれた華僑の人々

 アジアにおいては支配階級のマジョリティを占める華僑だが、そのルーツを辿っていくと、貧しい出稼ぎ労働者だった。そのため華僑の人々は「国捨人」「国に捨てられた人」といった言われ方をされていた時期がある。

 近代中国が成立する前の、清王朝時代。貧困から逃れるために、遠く南アフリカの鉱山やアメリカの鉄道建設現場で厳しい肉体労働に従事しながら、稼いだ収入の大半を本国へ送金し、また自らもより豊かな暮らしを求めていった。

 こうした厳しい環境にも耐えて、豊かな生活とステイタスを夢見る姿は、かつての日本もあった。明治から昭和にかけて、南米やハワイに移住していった日本人たちである。彼らはなにもない荒地を開墾し、そこで生計を立て、日本人コミュニティを築いていった。

 あるいは、戦前、戦中の満蒙開拓で大陸に渡った日本人もそうだった。

 こうした異国での先人の踏ん張りは、現在の国際社会での日本人の評価につながっていることは間違いない。

 しかし、そういった歴史的共通項があるにも関わらず、世界において華僑の人々が「商売がうまい」と言われるのはなぜだろう?

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