COLUMN ビジネスシンカー

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2019.07

2500年前からの知恵 「孫子の兵法」に学ぶ

敵は競合他社ではない。潜在顧客

 戦うために必要な力はわかった。しかし肝心なのは誰と戦うか――ということが残ってくる。そこで出てくるのが、最も有名な言葉、「彼を知り、己を知れば、百戦危うからず」だ。

 ここでいう彼は、「敵」という言葉に置き換えられるが、敵は「ライバル会社」「競合相手」ではない。現代マネジメントでは、「マーケットニーズ」、つまり「潜在顧客」だ。孫子の兵法では、先の言葉の後にこう続く。「彼を知らずして己を知らば、一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば、戦うごとに必ず殆うし。」

 日本人は一般に目標や敵が見えると、強いと言われている。しかし、現代のビジネスでは、どこにいるのかすらよくわからない洗剤顧客のニーズをどう掬い上げ、商品やサービスを作って売っていくかにかかっている。

 とかく日本の企業では業界内意識が高く、それゆえ市場のお客様より、他社の動向を気にしがちだ。ライバル会社との競争、情報戦に注意を取られすぎると、いつの間にか市場そのものを失ってしまいかねない。

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