COLUMN ビジネスシンカー

  • SHARE
  • LINE
2020.04

先の見えない時代、ビッグデータ時代だからこそ学びたい 勝負師たちの「勘」

閃いた時には、その閃きをそのまま受け取る。閃いたことを実行する

二代目経営者を対象にしたコンサルティングを行なっている経営コンサルタントの二条彪さんも、経営者の判断は最終的に勘で決まるという。

二条さんによれば、勘で大事となるのは、自分が閃いているかどうかをちゃんと自覚すること。

桜井さんと同様に、二条さんも勘は誰もが持ってるという。

問題は「多くの人は閃いているんだけども、自分が閃いていることを自覚できてない」(『経営の秘鑰』〈以下同書〉)ということ。

勘を磨くためにはどうすればいいのだろうか。

「閃いた時に、その閃きをそのまま受け取る、素直に受け取ることが大事」で、「閃いて自覚することを繰り返していくこと。そして閃いたことを実行すること」だと。

「行動した結果、それがうまくいかなければ、『今回はうまくいかなかった』と学習していく。そして重要なことは「その時。『今度はこうしよう』『ああしよう』と欲をかかないことなんです」

では欲をかかないためにどうするかというと、失敗を「しくじりボックス」に入れるのだそう。それではその閃きが錆びついてしまうのではないかと思ってしまうが、人間はよくできたもので、そうはならないという。

「しくじりボックスに入れておくと、次に閃いた時に、自動修正がかかっていく」のだ。

「そういうことが繰り返されて、閃いた勘で行動すると、だんだんいい結果をもたらすようになっていく。自動修正されて勘が当たるようになっていくのです」

人は勘を働かせてうまく行かないと、すぐに「どうしてだろう」と思い、考えてしまうが、二条さんによれば、そう思っても「その答えは絶対と言っていいほど出てこない。だから『しくじりボックス』に入れる」のだと。

その一方、「なぜだろう?」と疑問符をつけることも大事だと話す。

ポイントはその"塩梅"。

疑問を残さないと、自動修正がかからないし、「なぜだろう」と考えすぎると答えが出なくて悩んでしまう。

そうやって「悩むと、悩むのが得意になっちゃうんです」。

その塩梅を見つけていくのは、普段の気付きが役に立つ。

二条さんは、勘を鍛えていくためには、「日常の小さな変化を見逃さないようにすることが大事だ」と述べる。

「今日の天気は昨日と比べてどうだ」とかに始まり、路端の草木、雑草の変化など、ちょっとした変化に目を向けていくのだ。

気づきの鍛錬場として、二条さんがとくに勧めるのが、コンビニ。

コンビニは、季節や時代の要請、地域のイベントやニーズに応じて商品を入れ替えていて、日によっても売り場の様子がガラっと変わったりしている。その変化を知り、なぜ変わったのかを推察するだ。

二条さんはほかに、「テレビの情報番組も気付きが多くて勘が磨かれる」という。そこで重要なことは、「なぜ売れているのだろ」「話題になってるのだろう」と考えること。でも、考え過ぎてはダメだ。

分からない時は、心のなかの「なんでだろうボックス」に入れておく。するとどこかのタイミングでいろんなことがつながっていくのだそう。

小さな変化に気付き、そこに「何故だろう」と仮説を立てる。でもその「なんでだろう」にこだわりすぎない。ほどよい"塩梅"が勘を鍛えていくのだ。

  • LINE