COLUMN ビジネスシンカー

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2020.04

先の見えない時代、ビッグデータ時代だからこそ学びたい 勝負師たちの「勘」

勘を活かすには、自分のタイプを知る

一方、心理ジャーナリストの佐々木正悟さんによれば、勘(直感力)は「創造力と記憶力の掛け算」だそう。

何か微妙な変化を感じ取った時に、その変化をどう予兆として精密に膨らましていけるかという想像力と、さまざまなパターンとして記憶された経験知を合わせた時に、高度な直感力が働き、行動となって表れるという。

想像を精緻に膨らますことができるかは、ある事象に対してどれだけ詳しく知っているかという理論理屈も必要だ。また同じようなことを体験した時の結果の経験知を貯めておく記憶力も必要になる。

佐々木さんによれば、勘の鋭い人にはこの想像力を活かす「想像力タイプ」と、「記憶力(経験知)」を活かすタイプがあるという。

想像力タイプの代表者がアップル社の創業者である故スチーブ・ジョブスさん。ジョブスさんは、iPod やiPhone を開発した時も、誰もが想像しなかったようなものを直感的に形にして世に送り出した。彼のようなタイプに共通しているのは、「これだ」というターニングポイントを直感的に見つけると、非常に強引に推し進め、妥協しないということだ。

これに対して驚異的な記憶力を武器に、直感力を働かせて成功する人たちもいる。その代表例が、プロの棋士。これは将棋という世界がある程度想像性を制限されてしまっているため(ジョブスさんのように自由にものをつくる必要がない)、当然と言えば当然だ。

ポイントは自分が、想像力を膨らますタイプなのか、記憶力を活用するタイプなのかを見定めること。

たとえばものづくり系の会社であれば、想像力を伸ばして勘を鍛えるほうがヒット商品を生む可能性が高くなるし、取引先の選定、企業合併などについては、記憶力をベースにした勘を鍛えておいたほうがいい。

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