COLUMN ビジネスシンカー

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2020.05

新型コロナのいまと
コロナ後を考える

周回遅れのDXが
ぐんと進む

そもそも日本は働き方、社会生活のICT化による変革=デジタルトランスフォーメーション(DX)においては世界の後塵を拝している。

たとえば、消費税10%引き上げに伴い、にわかに進んだキャッシュレス化では、支払いの選択肢がありすぎるため、現金より使い勝手が悪くなっている。あまりの数の多さにキャッシュレス先進国の中国からの観光客が驚きの声が上がるほどだ。

野村総合研究所が2018年に行った調査では、隣の韓国はキャッシュレス化は全国の約96%まで進んでいる。以下、イギリスが約69%、オーストラリアが60%、シンガポールが59 %、カナダが56%など軒並み5割を超えている(中国は2015 年時点で約60 %)が、日本は20%である。

キャッシュレスの中身も、北欧のスウェーデンに至っては、マイクロチップを注射で体内に埋め込み、店を出入りするだけで自動的に決済が済むまでになった。駅も改札で手の甲をかざすだけだ。スウェーデンのように一気に進むかは、日本人の現金に対するある種の信仰がどこまで崩れるかにかかってくるが、キャッシュレスが進むだけでも恩恵はかなり大きくなる。野村総合研究所によれば、現金決済の維持管理に毎年1兆円が発生しているという。もちろんキャッシュレス化のコストもみていかなければならないが、キャッシュレスの進んだデンマークでは強盗件数が大きく減ったという報告もあり、単に利便性の投資コストだけを見てもいけないと考える。

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