COLUMN ビジネスシンカー

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2020.06

ポストコロナ時代の羅針盤
知って目からウロコ!
開疎化の時代の産業集積入門

雑貨のまちを支える、
頼れる「問屋」の大きさ

海南の日用雑貨集積地においては、こうした3つのタイプの事業者に加え、その規模や販売ルート、扱う商材、集積地の中と外の取引といった多様な要素が絡み合う複雑な構造になっている。

そのなかで重要な役割を担っているのが問屋だ。海南の問屋は全く製造部門を持たない「卸問屋」と、自社もしくは外注で商品を生産する「製造問屋」があるが、その多くを製造問屋が占めている。製造問屋は販売先や消費地の問屋、商社などのつながりを持つだけでなく、自社ブランドで展開する場合はデザイン会社や企画会社、弁理士、素材メーカーなどとの連携と情報を持ち、集積を続けている。インターネットでの直販が普及し、問屋の持つ役割が薄れているとされるが、集積地として蓄積したネットワークと情報は一目も二目も置くところがあり、量販店にせよブランド・メーカーにせよ、「いざとなった時に頼れる」という安心感がその存在を際立たせている。

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