COLUMN ビジネスシンカー

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2021.03

知らずに「奴隷労働の手先」になってはいないか 知っておくべき
”サプライチェーンのいま”<前編>

「仕入先のその先の責任は取れない」
とは言えない時代に

この現代奴隷法は英国内のみならず世界にインパクトを与えた。

英国の現代奴隷法の対象が英国内に現地法人を置く全ての企業が対象となったからだ。

奴隷労働は20年以上も昔から問題視されていた。だが長く複雑な現代のサプライチェーンをたどってメスをいれることは難しかった。サプライチェーンを追えたとしても国境を超えてたどることには限界があったからだ。企業からも「仕入先を信用して買っているだけで、当社の責任ではない」と反論されて終わりだった。

しかし、いまは辿れる時代だ。NGOやNPO、あるいは投資会社などがこれを追う仕組みづくりに力を注いでいる。誰もがサプライチェーンの透明化には国や地域をまたぎ、企業を超えて取り組まない限り進んでいかないことを自覚し始めている。

欧州各国は、英国の取組みを受けて国別行動計画の策定に取り組むようになった。地域格差や文化的な違いが横たわる欧州各国だが、こうした取り組みの反応は早い。

2013年にはオランダ、2014年にはフィンランド、デンマーク、スペイン、2015年にはスウェーデン、ノルウェー、リトアニア、コロンビア、2016年にイタリア、スイス、米国、ドイツ、2017年にフランス、ポーランド、ベルギー、チリ、チェコ、アイルランド、2018年にはルクセンブルク、スロベニア、2019年にはケニアが国別行動指針の策定に取り組んでいる。

欧州だけでなく、南米やアフリカにも広がっているのだ。

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