COLUMN ビジネスシンカー

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2021.09

混迷を深めるVUCAの時代だからこそ。 知っておきたい
「大人の義賊史」

警察に怨念を持ち軍と戦った、「ランピオン」

ブラジルのカンガセイロでシルビーノ以上に有名なのが、「ランピオン」(1897〜1938年)こと、ビルグリーノ・フェレイラ・ダ・シルバだ。ブラジル北東部の大きな農場経営者の息子として生まれたが、彼が19歳の時に隣の有力な農場経営者との不仲がエスカレートし、彼が21歳の時に父親が殺害されてしまう。これを期に2人の弟と有力なカンガセイロに入団する。その後実力をつけると自らが頭目となって活動する。ランピオンは、父親を殺した警察の一派に怨念を抱いていたことから、警察を襲ったり、警察側に立つ有力者の館を襲ったりしていた。しかし途中から肥大した彼の一団は無目的な強盗や殺人を犯すようになる。

その後ブラジル議会が地域の治安を安定させるためにランピオンを取り込んで、治安組織をつくろうとするが、失敗。ランピオンはさらに無差別な略奪と殺人を進めるようになる。ランピオンの一団は100名を超えるまでになっていたが、州政府や警察、軍が本気で取締を徹底し、やがてランピオンだけでなくカンガセイロに対しての農民や市民の支持も失っていった。弱体化し最期まで各地を逃げ回っていたランピオンだったが、最期は仲間の裏切りで死を迎えている。

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