COLUMN ビジネスシンカー

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2021.09

混迷を深めるVUCAの時代だからこそ。 知っておきたい
「大人の義賊史」

民話となった若きイケメンベチャールボガール・イムレ

バンティに負けず劣らずイケメンだったのが、ドナウ川とティサ川の間で活躍したベチャール、ボガール・イムレ(1842〜62年)だ。彼は牛飼いだったが、ある時に多数の牛を失い、根拠もなく捕まえられてしまう。不条理な裁判に怒り脱走。ベチャールの仲間に入る。大平原の領主たちを襲い、金品を奪うが、誰にも危害を加えることはなかったと言われている。しかし怪我をしているところを捕まえられ、21歳の時に衆人環視のなかで処刑される。若くして亡くなり、かつイケメンだったことから、バンティ同様に民話の主人公となり、多くの作品が作られている。

ハンガリーの著名な民話作家、モーラ・フィレンツは彼の最期の様子をこんなふうに描いている。

「ボガールを乗せた馬車は、博物館通りからウレー通りを経て、処刑場に向かった。馬車の最前列の椅子に美男のボガールは座っていた。馬車には花輪がいっぱい飾られていた。道には花が撒き散らされていた。数千の窓から人々が好奇心いっぱいに通りを見ていた。多くの女性がこのうえない美男に花輪や花束をなげかけていた」

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