COLUMN ビジネスシンカー

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2021.11

エコノミスト・アナリストはこの経済指標を使う! ビジネスマンだけではなく、
日本人が知っておきたい経済指標

日銀短観は大企業の製造業の業況判断、D.I.に注視

日銀短観もよく聞かれる指標だ。日銀が年4回、企業に直接アンケートをとり、発表している。売上高、経常利益、設備投資額などについて実績の数値を聞き、業況について「良いか悪いか」、資金繰りについて「楽か苦しいか」、労働力について「過剰か不足か」といった項目で聞いている。

調査対象が多いことや回答率が高いこと、また企業の率直な感覚が取れるので注目されている。とくにエコノミストやアナリストが注視するのは、「DI=Diffusion Index(ディフュージョン・インデックス)である。

DIは、大企業に対して業況感や設備、雇用人員の過不足、在庫、価格、資金繰りなどの項目についての「実感」をベースとしたアンケート。「良い」「さほど良くない」「悪い」の選択肢から選んでもらい、良いと悪いの解答差を表示する。たとえば100社中「良い」が20社、「さほど良くない」が55社、「悪い」が25社であれば、DIは20−25で−5%となる。

DIが注目されるのは、調査対象が、製造業の大企業であることだ。経済成長をけん引するのが付加価値をつけやすい製造業であり、とりわけ中間に企業が多数関わる大企業の景況は国の経済全体の行方を占うため、注目を集めるようだ。

法人企業統計は、財務省の総合政策研究所が行う統計で、法人企業の売上、経常利益、設備投資など規模別業種別に集計したもの。GDPと同じで、年間の指数と四半期ごとの指数が出る。景気判断という点では四半期ごとの数値が重視される。

とくに注目される項目は設備投資だ。四半期ごとに発表されるGDP値の作成に用いられるため、GDPの民間設備投資部門の改定値の予測ができると重宝されている。

法人企業統計は企業の生の情勢がわかるので重視されるが、資本金1000万円未満の小規模企業と、金融業、保険業は含まれていないので注意が必要だ。

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