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マーケティングの基礎 その3「なぜ売れないのか」の答えは、たいてい商品の外にある

 分析が完了した山田社長は、次の段階に進んだ。「状況も強みも把握できた。では実際に誰に向けて、何を、どのように売ればいいのか」。
 これはマーケティングの「実行設計」の段階だ。分析が「現在地と目的地を地図で確認する作業」だとすれば、ここからは「どのルートを通り、どのような手段で進むかを決める作業」だ。
 今回は「誰に・どこで戦うか」を定める「STP」、「何をどう届けるか」の実行変数「4P/4C」、そして「消費者がどのように情報を受け取り購買に至るか」という心理プロセスの変遷を、それぞれ具体的な事例とともに解説する。

■「誰に・どこで戦うか」を決める─STPフレームワーク

 「うちの商品は万人向けです」と言う経営者のマーケティングは、ほぼ確実に機能しない。万人に向けたメッセージは誰にも深く刺さらないからだ。
 限られた資源で最大の効果を得るためのフレームワークが「STP」だ。「Segmentation(セグメンテーション)」・「Targeting(ターゲティング)」・「Positioning(ポジショニング)」の頭文字で、フィリップ・コトラーが体系化したマーケティング戦略の根幹をなすものだ。

■Segmentation(セグメンテーション)─市場を「意味のある単位」で切り分ける

 セグメンテーションとは、広大な市場を「似たような欲求や行動パターンを持つ集まり(セグメント)」に切り分ける作業だ。この切り分けに使う基準を「変数」と呼び、次の4種類がある。
【地理的変数】─どこに住んでいるか・どこから来るか(居住地域、都市規模、気候など)
【人口統計的変数】─年齢・性別・家族構成・所得・職業など(最もデータが取りやすい変数)
【心理的変数】─ライフスタイル・価値観・関心事・健康志向の強さなど
【行動変数】─購買頻度・使い方・ブランドへの忠誠度・購入の動機・使用量など
 重要なのは、これらの変数を「単独」で使うのではなく「組み合わせる」ことだ。1つの変数だけでは大まかすぎる。複数を掛け合わせることで、実際の施策に落とし込める鮮明なセグメントが浮かび上がる。
 山田食品の糠漬けで、4つの変数をそれぞれ当てはめてみよう。

◆地理的変数
・長野県内の住民(日常的に来店できる人)
・県外からの観光客(旅行中に道の駅などで出会う人)
・全国のECユーザー(通販で届けられる潜在的顧客)
◆人口統計的変数
・60代以上(現在の主要購入層:日常的に漬物を食べる習慣がある)
・30~50代(腸活・健康食品への関心が高まっている層)
・20~40代(親・祖父母への贈り物を探している層)
◆心理的変数
・腸活・発酵食品に強い関心を持つ健康志向層
・長野の本物の食文化に触れたい地域文化志向層
・喜ばれる贈り物を探しているギフト志向層
◆行動変数
・毎日の食事として定期的に購入したい(リピーター候補)
・旅行中の記念や土産として一回だけ購入(観光購買)
・誕生日・お中元など特別な機会にまとめ買い(ギフト購買)

 これらの変数を組み合わせると、次のような3つのセグメントが見えてくる。

 「腸活リピーター層」は「人口統計(30~50代)×心理(健康志向)×行動(定期購入)」の掛け合わせで特定zたセグメントだ。全国からECで定期購入してくれる可能性が高く、山田食品の本質的な強み「40年育てた糠床の生きた乳酸菌」が直接刺さる。
 「贈り物探し層」は「人口統計(20~40代)×心理(ギフト志向)×行動(特別な機会に購入)」で特定した。購入頻度は高くないが、一回の購入単価が高く、SNSで投稿してくれる「口コミ発信者」になる可能性がある。
 「観光客層」は「地理(長野県への来訪者)×心理(地域文化志向)×行動(旅行中の一回購入)」で特定した。道の駅などリアル店舗での接点が重要で、リピートはしにくいが、旅行写真とともにSNSに投稿してくれる「自然な広告塔」になりやすい。
 セグメントとは「市場の切り口を変えながら、実際に施策を変えるべき単位を見つける作業」だ。単に「30~50代女性」と書くのではなく、「なぜその人たちが糠漬けに関心を持つのか(心理変数)」と「どう行動するのか(行動変数)」を組み合わせることで、初めてマーケティングの打ち手が見えてくる。

セグメント地理的変数人口統計的変数心理的変数行動変数
①腸活リピーター層全国(EC)30~50代健康・腸活志向定期的に
リピート購入
②贈り物探し層全国(EC)20~40代贈り物・お土産志向特別な機会に
高単価購入
③観光客層長野県内全年代地域文化・本物志向旅行中に
一度だけ購入

■Targeting(ターゲティング)─「どこで戦うか」を選ぶ

 3つのセグメントが見えたところで、次に「どこを狙うか」「どこで戦うか」を選ぶ。これがターゲティングだ。
 中小企業が取るべき戦略は「集中型」—1つのセグメントに資源を絞り込むことだ。山田食品が最初に集中すべきは①腸活リピーター層だ。理由は3つある。
 第1に、市場の成長性がある(腸活ブームは継続中)こと。第2に、ECで全国展開できるため地理的制約を超えられること。そして第3に、山田食品の最大の強み「40年育てた糠床の生きた乳酸菌」があることが、このセグメントの欲求と完全に一致している。
 「誰でもターゲット」にすると、パッケージも価格もメッセージもすべて中途半端になる。①を狙うなら、パッケージは「健康・腸活」を前面に出したデザイン、価格は「本物の発酵食品」として適正に高く、メッセージは「40年育てた糠床の生きた乳酸菌で、毎日の腸活を」となる。
 一方で②を狙うなら、パッケージは贈り物として映える高級感、価格は贈答品として納得感がある価格帯、メッセージは「長野の食文化が詰まった、本物の贈り物」となる。同じ糠漬けでも、ターゲットを絞り込むことでまったく別の商品に見えてくる——それがセグメンテーションとターゲティングの力だ。

■Positioning(ポジショニング)─「競合の中での立ち位置」を定める

 ターゲットを決めたら、そのターゲットの頭の中で「山田食品の糠漬けはどういう存在か」を定める。これがポジショニングだ。
 米国のコンサルタント、アル・ライズとジャック・トラウトは著書『ポジショニング戦略』でこう述べた。「マーケティングの戦場は製品にあるのではなく、消費者の心の中にある」。物理的な品質がいくら優れていても、消費者の頭の中で明確な立ち位置を持たなければ選ばれない。

■ポジショニングはマップにする

 ポジショニングを考えるとき「ポジショニングマップ」という図を使うと直感的に理解しやすい。
 下の図を見てほしい。縦軸を「健康・機能性重視←→味・嗜好性重視」、横軸を「大量生産・工業的←→手作り・伝統的」として、市場の競合を配置したものだ。
 ポイント:右上の象限(手作り・伝統的×健康・機能性重視)は「空白地帯」になっている。乳酸菌サプリや機能性ヨーグルトは「健康重視」だが「大量生産・工業的」。地域の漬物屋や山田食品の現在地は「手作り・伝統的」
だが「味重視」と認識されている。だが「手作りで伝統的、かつ健康訴求も強い」というポジションには、まだ誰もいない。これが山田食品の目指すポジションとなる。

 つまり「腸活リピーター層」に向けた山田食品のポジションは「本物の発酵食品:40年育てた糠床の生きた乳酸菌を、毎日の食事から自然に摂れる」だ。大手メーカーの量産漬物とも、乳酸菌サプリとも違う。「食品として美味しく、かつ本物の乳酸菌が摂れる」という第3の選択肢として、消費者の頭の中に位置づけてもらうことを目指す。
 こうしてポジショニングが定まると、その後の4P(製品・価格・流通・プロモーション)の方向がすべて決まる。つまりSTPのフレームワークによる「どこで戦うか」を定めることが、実行設計の出発点なのだ。

■「何を・どう届けるか」の実行設計─4P

 山田食品はSTPで「腸活志向の30~50代に、本物の発酵食品として届ける」という方向を導き出した。
 いよいよ具体的な実行設計に移る。その実行変数となるのが「4P」である。PやTなどマーケティングでは略語が続々と出てくるが、頑張ってついてきてほしい。
 4Pとは「Product=製品」「Price=価格」「Place=流通」「Promotion=プロモーション」の頭文字で、マーケティングの本ではこちらの理屈を最初に紹介するケースもある。

■Product(製品)─「何を」提供するか

 ところで製品というものは、機能・品質だけで選ばれるわけではない。さらにデザイン・パッケージ・アフターサービスを加えた総体である。コトラーは「製品を売ってはいけない。経験を売れ」と述べている。
 つまり、消費者は糠漬けという食品を買っているのではなく、「本物の発酵食品で腸活する体験」や「長野の豊かな食文化に触れる体験」を買っているのだ。
 この「体験を売る」という考え方は、ECサイト全盛の現代においては極めて重要な考え方となる。モノはECショップから手に入れることができるが、それが本当に自分が望んでいるものかは、「体験」しない限りわからないからだ。とくに高額商品になればなるほど、その傾向は強くなる。
 山田食品が腸活志向の30~50代向けに再設計すると、製品にはいくつかの変化が必要になる。量の設定では、現状の家族向け大容量パックではなく、一人暮らしや少人数家族向けの小分けパックが必要となる。また「冷凍できる糠漬け(糠床ごと冷凍して自宅で熟成させる体験型商品)」という新ラインは、賞味期限の問題を解決しながら「自分で育てる発酵体験」という付加価値をつくることも可能だ。それに合わせパッケージは健康・本物感を強調したデザインに刷新する必要がある。
 なお、ProductのPはモノとしての製品だけを表すのではなく、サービスも含んでいる。たとえば自動車の修理や保守では、機能としての技術だけでなく、お客さまに対する態度(言葉遣いや身だしなみ、説明のわかりやすさ等)、納期速度、デザインとしての店作り、作業場の動線(機能美)なども含まれる。

■Price(価格)─「いくらで」提供するか

 価格は単なる数字ではなく、「この商品の価値はこのくらいだ」というメッセージでもある。経営の神様、松下幸之助は「値決めは経営の死命を制する」と語っているほどで、その基本原理は現代でも揺るがない。むしろ、比較サイトが常態化している現代、価格設定には細心の注意を払う必要がある。
 腸活志向の30~50代向けに「本物の発酵食品」としてポジショニングするなら、コンビニの漬物と同じ価格帯では「安いもの」と受け取られる。適切に高い価格設定が、逆に「価値がある商品だ」という認識を生む。乳酸菌サプリの1ヵ月分が3,000円前後であることを考えると、毎日食べられる糠漬けが1,800~2,500円(送料込み)というのは比較対象として合理的だ。
 ただし高すぎれば買われない。適正価格を見つけるには、ターゲット層に実際に「いくらなら買いますか」と聞くテストマーケティングが有効だ。

■Place(流通)─「どこで・どうやって」届けるか

 現状の主な流通は道の駅のみ。しかし腸活志向の30~50代は道の駅には来ない。彼女・彼らはInstagramやGoogleで「腸活 食品」と検索し、ECサイトで購入する。「良い商品がある」だけでなく、「欲しい人が探す場所に存在していること」が販路設計の核心だ。
 ECサイトの開設と同時に、「食品専門のECモール(食べチョク・産直ECなど)への出品」も有効だ。すでに健康・産直食品を探しているユーザーが集まるプラットフォームに乗ることで、自社ECサイトへのアクセスが少ない初期段階でも購買者を獲得できる。

■Promotion(プロモーション)─「どうやって知らせるか」

 プロモーションは広告だけでなく、広報・SNS・口コミ・イベントなど、商品の価値を伝えるすべての手段の総称だ。腸活志向の30~50代向けには、Instagramでの発信が最も費用対効果が高い。「今日の糠床の状態(色・匂い・野菜の漬かり具合)」を毎日投稿することは、生産者の顔を見せながら「本物の発酵食品」という世界観を届けることになる。

■売り手視点の4Pに対する消費者視点の4C

 ここまでは売り手からの発想である。商品は売れてなんぼ、である。つまり消費者視点が不可欠だ。
 4Pを「消費者の視点」で捉え直したものが「4C」である。
 ロバート・ラウターボーンが提唱した概念で、4Pを次の4つのCで捉える。
 すなわち製品(Product)ではなく「顧客価値(CustomerValue)」で、価格(Price)ではなく「顧客コスト(Cost)」で、流通(Place)ではなく「利便性(Convenience)」で、プロモーション(Promotion)ではなく「双方向コミュニケーション(Communication)」に読み替える。
 顧客価値では、「何を売るか」ではなく、「顧客のどんな課題を解決し、どんな価値(メリットや喜び)を提供できるか」を考える。製品の機能そのものよりも、それによって得られる体験(UX=ユーザーエクスペリエンス)を考えるのだ。
 顧客コストでは、「いくらで売るか」ではなく、「顧客がその価値を得るためにどれだけのコストを支払うか」を考える。金銭的な価格だけでなく、店舗に行くまでの移動時間、心理的なハードル(乗り換えの面倒さなど)もすべて含まれる。
 利便性では、「どこで売るか」ではなく、「顧客がいかに簡単に、ストレスなくアクセスして購入できるか」を考える。実店舗の立地だけでなく、ウェブサイトの使いやすさ、営業時間の長さ、決済方法の豊富さ(クレジットカード、電子マネーの対応など)が問われる。
 双方向コミュニケーションでは、企業からの「一方的な宣伝(押し売り)」ではなく、「顧客との双方向の対話」を重視する。SNSでのやり取り、カスタマーサポートの充実、レビューへの返信など、信頼関係を築くための接点づくりを指す。
 この4Cのなかでは特に「顧客コスト(Cost)」の考え方が重要となる。消費者が感じるコストは価格だけではない。「注文の仕方がわからない」「梱包が簡素で贈り物に使えない」「受け取りの日時が選べない」—これらの「手間・不便・不安」もコストとなる。ECで「送料無料」「翌日配送可能」「丁寧な梱包で贈り物対応可」という設計は、この顧客コストを削減する戦略だ。

■消費者の心理はこう変わった─AIDMAからSIPSへ

 4Pのプロモーションを設計するうえで、「消費者はどのように商品に出会い、購買に至るか」という心理プロセスを理解することが欠かせない。このプロセスは、メディア環境の変化とともに大きく変わってきた。

■AIDMA─テレビ・新聞の時代の心理プロセス

 AIDMAは1920年代に生まれた購買心理モデルだ。Attention(注意)→ Interest(興味)→ Desire(欲望)→ Memory(記憶)→ Action(購買)という段階を経て消費者が購買に至るとした。
 この時代の情報伝達は「企業から消費者への一方通行」だった。テレビCMを繰り返し流して「記憶(Memory)」させ、購買(Action)につなげるのが王道だ。一億人が同じ時間に同じテレビCMを見ていた時代、大量の広告費を使える大企業だけが「売る力」を持てた。山田食品のような地方の中小企業には、この戦場で勝つ手段がなかった。

■AISAS─インターネット時代の心理プロセス

 電通が2004年に提唱したAISASは、インターネット普及による消費者行動の構造変化を捉えた。Attention(注意)→ Interest(興味)→ Search(検索)→ Action(購買)→ Share(共有)という流れだ。
 消費者が「自分で検索する(Search)」ようになったことと、購買後に「体験を発信する(Share)」ようになったことが最大の変化だ。テレビCMで「この漬物、体に良さそう」と思っても、そのままレジに向かうのではなく、スマートフォンで「漬物 腸活 効果」と検索する。複数の商品を比較し、口コミを読み、納得してから購入する。
 こうした消費者の心理変化法則はほかにも、AISASをさらに詳細にしてCompare(比較)とExamination(評価・検討)を加えた「AISCEAS」なども生まれている。
 AISAS、AISCEASの時代になって、山田食品に初めてチャンスが生まれたと言える。Googleで「腸活 糠漬け」と検索したとき、山田食品のサイトが上位に表示されれば、広告費ゼロで全国の消費者にリーチできる。また購入者がInstagramで「長野の本物の糠漬けで毎日腸活してます」と投稿すれば、その投稿がフォロワーへの口コミになる。大手の広告費に対抗する手段が生まれた。

■SIPS─共感の時代の心理プロセス

 現代の消費者の情報行動は、さらに深化している。2011年に電通はこの深化をSIPSという概念で表現した。意図的なAttentionではなく、Sympathize、すなわち誰かの消費体験に共感を持つことから消費行動を始めるというものだ。それがSIPS。Sympathize(共感)から始まり、Identify(確認)があって、Participate(参加)して、Share & Spread(共有・拡散)するという流れである。
 AIDMAとSIPSの最大の違いはまさに消費者視点だ。AIDMAは「企業が広告を打つ→消費者が気づく(Attention)」という企業起点だったが、SIPSでは「消費者が共感する→消費者が動く」という消費者起点から始まる。4Pではなく4Cからのアプローチである。
 情報過多の時代、現代の消費者は、企業の「見てください」という呼びかけより、信頼する人の「これ良かった」という一言に動かされやすい。腸活に関心を持つ35歳の女性がInstagramで信頼しているフォロワーが「この糠漬けを使い始めてから、お腹の調子が本当に良くなった」と投稿すれば、その投稿を見た瞬間に「共感(Sympathize)」が生まれる。次に「確認(Identify)」—自分でもGoogleで調べる、公式サイトを見る、Amazonのレビューを読む—が起きる。そして「参加(Participate)」として注文する、コメントを送る、フォローするという行動に移る。最後に「共有・拡散(Share & Spread)」として自分も投稿し、次の共感の連鎖が生まれる。
 SIPSの時代に企業が取るべき行動の核心は「共感される物語をつくること」だ。山田社長が毎日Instagramで「今日の糠床の状態。昨日から少し塩を足したら白い花が咲いた(産膜酵母が発生したので取り除きました)。40年分の菌の歴史がここにある」という投稿をすることは、広告ではなく「物語の共有」だ。この物語に共感する人々がファンになり、ファンが口コミを広げ、山田食品のブランドをつくる。
 次回は「やってみたけど成果が出ているかどうかわからない」という最も実務的な悩みに答える。マーケティングの効果を数字で見るための指標—KPI(Key Performance Indicator)を、具体的な事例と目安とともに解説しよう。

参考
【書籍】●『はじめて学ぶ マーケティングの本』安田貴志[日本能率協会マネジメントセンター] ●『マーケティングで面白いほど売上が伸びる本』市川晃久[あさ出版] ●『マーケティングの基本とコツ』安原智樹[学研] ●『もっと早く受けてみたかったマーケティングの授業』伊東直哉(著)/内田学(監修)[PHP 研究所]●『コトラーのマーケティングコンセプト』大川修二(訳)/恩藏直人(監訳)[東洋経済新報社] ●『コトラーに学ぶマーケティング』白井義男(監修)[イースト・プレス] 
【WEB】●『フルウチ式マーケティング概論』[note.com]ほか

POINT
■STPは「市場を切り分け(S)・狙う層を選び(T)・競合の中でどんな存在かを定める(P)」という戦略の骨格
■「万人向け」は誰にも刺さらない。中小企業は1つのセグメントに集中することで、大企業にも勝てる競争力が生まれる
■4P(製品・価格・流通・プロモーション)は売り手の視点の実行変数。4C(顧客価値・顧客コスト・利便性・双方向コミュニケーション)は同じことを買い手視点に読み替えたもの
■顧客コストは価格だけではない。「注文の手間」「受け取りの不便」「贈り物に使えるか」という時間・心理的コストも設計する
■AIDMA(一方通行の広告時代)→AISAS(検索・口コミの時代)→SIPS(共感・物語の時代)。現代のSIPSでは「企業の広告より消費者同士の共感」が購買を動かす
■SIPSの時代に中小企業が取るべき最大の武器は「共感される物語を発信すること」。山田食品の40年の糠床の日常を発信することが、広告費ゼロのマーケティングになる

ビジネスシンカーとは:日常生活の中で、ふと入ってきて耳や頭から離れなくなった言葉や現象、ずっと抱いてきた疑問などについて、50種以上のメディアに関わってきたライターが、多角的視点で解き明かすビジネスコラム

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