COLUMN ビジネスシンカー

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2018.07

“きっちり”し過ぎて損をしていないか? ビジネスは<だらしな系>のほうがうまくいく?

学歴と収入が高い人ほど、仕事場のだらしなさがアップする

 もっと身近で永遠の課題 .そう、"机の上問題"についてはどうだろう。

 いまや企業において、机の上のきっちり具合は昇進をも左右する事態に発展している。

 整理整頓が行き届いていない部下に対して、上司が命令権をもって整理や掃除を指示することができるとする社則を持つ会社も増えている。

 場合によっては裁判に発展することもある。

 オーストラリアの郵便局では、友人と一緒に遊びにいった写真を机の上から片付けなかったとして、職員の女性がなんと24,000ドル(約240万円!)の罰金を受けた例がある。その職場では3つまでは私物を置けたが、その写真は彼女にとって4つ目の私物だったからだ。

 人類は果たしてそこまで机を<きっちり>する必要があるのだろうか。

 きっちりするための時間がどのくらい必要かは、仕事の複雑さや受け取る書類の量や種類によって大きく違ってくる。それでもエイブラハムソンとフリードマンは「余計な時間には違いない」と言い切っている。

 「書類を置きっぱなしにしないためには、それをファイルに閉じるか、捨てるか、誰かに渡すかしなければならない」し、「ファイルをつくってキャビネットにしまえば、見た目はすっきりする。必要なときに書類を取り出すためには、中身に目を通し、それを正しいファイルに綴じなければならない」し、分類するにしても「1つのクライアントに2件のファイルがあり、一つは緊急度が高く、もうひとつは緊急度が低いとき、クライアント別にまとめるべきか、緊急度別にまとめるべきかを考えなければならない」。しかも「用が済んだらファイルに綴じて、もう一度キャビネットにしまいこまなければならない」。

 でもだらしな系の机なら、急ぎの仕事から処理をする時は便利だという

 なぜなら「だらしな系の人は必要なものをすぐ手に入れる方法を無意識のうちに身につけている」からで、「より重要で、より緊急性の高い書類は、たいてい手許近くに置かれている。その一方で、無視してもいい書類は奥のほうに埋もれていることが多い」から、「実に合理的ではないか」と。

 もちろん、書類を探すのにある程度の時間がかかるのはいたしかたないだろう。でもきっちり系と比べてどれほど差があるのだろう。だって必要な書類はたいてい手近なところにあるのだから。

 二人が行ったインタビューでは、「いつも机が整頓されている」と答えた人は「散らかっている」人より、平均で36%以上長い時間を、「さがしもの」に費やしているそうだ。

 さらにアメリカの人材派遣会社「アジロン」社の調査によれば、学歴や収入や経験値が高くなればなるほど、仕事場のだらしなさがアップする傾向があるという。

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