COLUMN ビジネスシンカー

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2018.07

“きっちり”し過ぎて損をしていないか? ビジネスは<だらしな系>のほうがうまくいく?

社是が「働くな」「ホウレンソウなし」で、業界トップの利益率のメーカーがある

 もちろん、常識的には全く戦略が役立たないとは思えない。要は必要以上に戦略プランに時間と人材をかけて精緻な絵を描くよりも、ざっくりとした方針のもと社員にすべきことを任せ、臨機応変に対応していく企業が高収益を上げることが多いということだ。

 実際、岐阜県にある住宅向けの配電盤や工具、工場向けの電気設備などを手掛ける「未来工業」などはその典型だろう。何しろ社是が「働くな」だから。

 実際同社は日本一操業時間の短い製造業として、厚生労働省から表彰を受けたことがある。別に仕事がなくて時短をしたわけではなく、社員の自主性を促す目的でそうしているという。

 生産現場では、服装は自由。遅刻早退、おとがめなし。営業マンに対してはノルマを課さず、むしろ客先に「売るな」と言っているほど。ノルマがないから、上司への報告はなし。いわゆる「ホウ・レン・ソウ」の義務付けがない。
また能力別の人事評価も取り入れず、年齢給。選択と集中が当たり前の世の中で、売れ筋が3、4種類の商品に100を超えるラインナップを揃えて、いまだに"無駄な"商品を増やしている。まるで<だらしな系>の見本のような企業だが、パナソニック電工や古河電工など大企業を相手に、その倍の利益率を誇っているのだ。

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