COLUMN ビジネスシンカー

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2018.08

ビッグデータ時代に押さえておきたい 統計データの見方のキホン

使えるグラフは変化の激しい個所を詳しく見せる

 統計データに強くなるには、統計データを実際に集め、表やグラフを作ってみるといい。今は、表計算ソフトを使えばかなり簡便にグラフが作れる。


 その際、注意しなければならないのは、目的を掘り下げることだ。

 『東大式ビジネス文章術』の著者で産業技術総合研究所の中田亨さんは「丁寧に作られたグラフは重要な部分が詳しく描かれている」と語る。

 「変化が激しい個所や本題に関する部分に焦点が当てられて、そこだけが特に詳しくなっている」(中田さん)グラフがいいグラフで、より目的にフォーカスした使えるグラフなのだ。

 例えば横に時間軸をとった1日の売り上げグラフをつくるとしよう。その場合一般には1時間ごととか30分ごとの均等な目盛りを付けるだろう。そこに時間ごとの売上データをマークして折れ線グラフをつくったとすると、理系の大学では「生ぬるい」と叱責されるそうだ。

 「グラフとは『数量を絵で表したもの』ではなく、『数字の挙動を問い詰めた尋問調書』」(中田さん)だからだ。

 グラフAではピークは12時に来ている。しかし挙動を問い詰めると正確なピークは12時30分になっていることがわかる(グラフB)。もしなんらかの対策を取ることが目的なら、12時30分前後1時間を中心に対策を考えればいいことが見えてくる。

 このように、どういうデータを集めるか、データをどう読むかを目的(思想)に照らして追究することにより、そこから見えてくるものは違ってくる。5年後、10年後を確実に予測することは難しい。だがデータの読み方を追究していけば、ちょっとだけ未来に備えることはできるはずだ。


POINT

■ 日本の自給率には廃棄されている食べ物も含まれている
■ 野球は打率を上げるより盗塁にチャレンジするほうが勝てる!
■ アメリカはベンチャー大国ではない
■ データは分母で変わる。
■ グラフは「数字の挙動を問い詰めた尋問調書」
■ 新聞や雑誌の記事はデータから見るべし!
■ ABC 分析の売れ筋は在庫予備軍
■ データは時間と回数を加えてみる
■ POS システムのデータは仮説検証のためにある
■ 質のいい先行情報がビジネスを左右する

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