COLUMN ビジネスシンカー

2018.12

働き方改革の先人たち 「実践・逆張り・非常識」経営 あの会社はなぜ業績を上げたのか

不況の時こそ、積極的に工場を建て、機械を買う

 無駄なことは一切していないようだが、機械はフル稼働しないように注意している。だいたい常に3割の余裕を見ているそうだ。これは短納期を軸にしている同社だから当然と言えば当然かもしれないが、価格にもバッファーを持たせている。

 10年20年と商売をしていれば、いい時と悪い時があるのが商売。その悪い時に、売上が伸びないからといって、安易に値下げをしてはいけないと梅原さんは言う。なぜなら一旦値下げをすると、好況になったらからという理由で戻すことができないからだ。

 だから「売値には不況時のしのぎ代を入れておく」のだと言う。さらに梅原さんは不況期の時こそ、次の好況の準備をする時だとも言う。「工場を建てたり、新しい機械を買ったりするのは、不況期の時に限ります。なぜなら不況期の時は、銀行は融資先を探しているので設備資金を借りやすいし、金利も安い。機械メーカーだって売れなくて困っているのですから、値段も叩ける上に、特殊仕様だって喜んでやります。社員採用もそう。良い人材が集まるのは不況期の時なのです。

 ただし、不況期にあれこれやろうと思っても、会社にある程度蓄えがないと身動きが取れません。だから、好況時には、皮下脂肪をたっぷり貯め込んでおく必要があるのです」

 確かに不況期に攻めの事業展開ができる企業は強く、伸びている。