COLUMN ビジネスシンカー

2019.02

FAOも動き出した! 「昆虫食」が世界の食糧問題を変える?!

世界10億人が飢餓状態。2050年には食料システムが崩壊

 FAOなどの調査では現在、世界の10億人が飢餓状態に陥ってると言う。植物や穀物のバイオマス転用などによって、食品植物や穀物の価格が高騰し続けて貧困は深刻さを増している。先ほど地球には90億人の人口を養う余力があると言ったが、それは公平に食料が行き渡っての話。

 農林水産省の報告によれば、2020年には穀物価格が2008年に比べて名目で24〜34%上昇、肉類が32〜46%上がるとみている。そのため何も手を打たなければ、2030〜40年には食料の需給ギャップが深刻化、世界人口が91億4000万人に達する2050年には、世界の食料流通システムが完全に崩壊すると見通しを出している。この時日本の穀物自給率は28%となり、資金を出しても食料が調達できなくなる可能性があるという。すると食料が一部の富裕層だけに回ることになり、栄養失調に陥る人や、最悪餓死者が増える可能性が出てくる。

 2005年の食品廃棄物の排出量に関し、農水省と環境省の試算では年間国内で1895万トンの食品が廃棄されていると言う。一方で食品輸入量は5847万トンで、約3分の1が廃棄されている計算になる。こうした需給バランスのギャップを埋めつつ、かつ安定的な食料を確保することは、安全保障の視点からも日本の重要課題となる。