COLUMN ビジネスシンカー

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2019.06

グローバル時代を生き抜く 異民族に学ぶ海外ビジネスネットワーク

華僑、印僑、ユダヤ、3大移民ネットワーク

 実は祖国を離れて海外で活躍する民族や集団は華僑以外にもいる。

 同じBRICsの一角であるインドの人々もそうだ。インド国外で生活を営んでいるインド人は印僑とも言われており、その数は2001年にインド政府が発表した調査によると、133カ国、1694万人に上るという。隣国のスリランカ、ネパール在住のインド系を含めると約2500万人いるとされて、約5500万人の華僑、ユダヤ人と並ぶ3大移民に数えられている。

 在外インド人はインドの隆盛とともに活躍を見せ、とくにIT分野での活躍は目を見張るものがある。もともとインドは英国の植民地だったこともあり、英語を話せる人が多く、また数学教育に力を入れてきた経緯もあってITに強い人材が育っている。インド自身も世界的なIT人材の育成を国家戦略に掲げている。

 すでにマイクロソフトやインテルなど世界的IT系企業の多くが、インドにこぞって工場や研究開発センターをおいて、多くのインド人を採用していることは周知の通り。IT企業の集積地、バンガロールはまるでアメリカのシリコンバレーのような街並みを形成し、その様子は多くのメディアにも取り上げられている。

 経済成長率では中国には及ばないものの、好調不調の波が中国ほど激しくはないインドは安定した投資先として、世界中から注目されている。インドでは安定した経済成長にともなって教育基盤の整備も充実してきており、優れた人材も数多く育ってきている。

 BRICsと注目されるまでのインドは、アジアのなかでも最貧国の1つだった。華僑同様に貧しさから抜け出すために早くから海外に活路を求めた人たちが多くいたのだ。

 

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