COLUMN ビジネスシンカー

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2019.11

目から鱗ー知らないと損する イマドキのマーケティングの基本

ニーズとウォンツ

マーケティング志向の時代にあっては、まず顧客や消費者がどんなことを求めているのかを知らなければならない。その基本になるのが「ニーズ」と「ウォンツ」という2つの言葉だ。

ニーズとは必要性や需要という意味の英語だが、マーケティングの世界では、同様にウォンツという言葉も使われる。似たような言葉だが、使われ方が違う。また専門家によって定義づけも違っている。

最も知られているのは、ニーズは「しなければならないという必要性」で、ウォンツは「欲しい、したいという欲求」であるという考え方だ。

どういう違いかをクルマを例にして説明しよう。

通勤にクルマを使う人がいる。10年以上使って、あちこち傷んできたので、そろそろ買い替えようと考えたとする。その人にとってはクルマは必需品になるから、ニーズとなる。この時点では対象は一般的乗用車が対象となる。中古車でも軽でもいい。しかしそれがどうしてもポルシェかベンツでないといけないと、こだわりが入ると、それがウォンツになる。お昼に何か食べたいというのはニーズで、それがマクドナルドのてりやきバーガーとなるのがウォンツであるともいえる。

今の市場はニーズを満たす商品はあるが、問題はウォンツにできるかどうかにかかってくる。逆にニーズを飛び越えウォンツが先に出る場合がある。クルマを買い換える必要がないのに、どうしても欲しいので、フェラーリを買ってしまったりすることだ。

ニーズとウォンツについては、「顕在化している欲求がニーズ」であり、「消費者自身が気づいていない、潜在的欲求がウォンツ」という考え方もある。たとえばインターネットが普及する前は、そのようなサービスを欲しがる声はほとんどなかったはずだ。だがインターネットが普及した今は、インターネットを使ってこういうことがしたい、ああいうことがしたいと明確に欲求が出てきた。どちらかと言えばプロダクト・アウトに近い感覚だが、革新的な商品や仕組みのなかにはそれが世に認知されてはじめて、その使い方や欲求が生まれてくる例は往々にしてある。こうした消費者の無意識のなかに眠っている欲求を引き出す考え方を「インサイト(洞察)」ということもあり、眠っている市場を掘り起こす上で重要なキーワードになっている。

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