COLUMN ビジネスシンカー

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2020.01

致命傷になる前に! 経営者必読!! グローバル化時代に求められる真の異文化適応力

語学力が高くて海外経験が豊富な人がグローバル企業にふさわしいとは限らない

『経営戦略としての異文化適応力』の共著者である宮森千嘉子さんと宮林隆吉さんは、「これからの時代、ビジネスのグローバル化を『語学力と海外経験』で評価してはいけないと語る。たとえば海外在住経験が豊富であればCQが高いというわけではなく、そこだけで評価すると大きな問題を起こしかねないからだ。

ありがちなのが、欧米駐在経験豊富な人がアジアに赴任したりすると、現地の人の良い点を見ようとせず、悪い点ばかりに注目することだ。そのため互いに相互理解が進まず、壁やわだかまりが残るケースが多いのだ。

先に紹介したように、会議でも意見を積極的に出してこなかったりすると、「やる気がない」とみなし、その背景にある文化や根本原因を探ろうとしない。

一方で「いろいろバックグラウンドは違っても最後は人間同士なんだから、理解し合える」という自信を持って臨む人もいる。

とくに組織論や人材開発論に造詣が深い人やコーチングなどのプログラムを受けた人からこうした声が聞かれる。しかし、そういったシステマチックな論やプログラムはアメリカで発展したケースが多く、企業文化としてアメリカナイズされた企業以外ではなかなか効果が発揮できないことも多い。アメリカ的な文化を持つ企業では、仕事とプライベートを分けて行動するが、アジアなどの集団主義的文化、権威主義的文化の人々においては、仕事の評価と人物評価が渾然となっている場合が多く、深いコミュニケーションまで辿りつかないこともある。

また仕事の専門性が高ければ、異文化適応力は気にしなくていいという意見もあるだろう。とくにものづくり系の企業では使う用語が同じであれば、言葉ができなくても数字やテクニカルタームでコミュニケーションはとれたりする。また会計や財務用語は世界共通の言語だ。

とは言え、たとえば「品質」という言葉を捉えた時、その意味するところは国や業界で違ってくる。似て非なるものの誤解がもっとも厄介な問題を起こすものだ。

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