COLUMN ビジネスシンカー

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2020.08

ビズシンカーインタビュー
始まった「価値の逆転」
これからは地方が生む価値が
東京で生む価値を抜く

子どもが生まれてから、気づいた。
「このままだと世界は100年持たない」

BIZ ● 阪口さんは以前、美容業界でエクステ(付け毛)の専門店運営や、販売をしたりしていましたが、いま、天然素材を使ったオーガニック化粧品を提供するブランド「みんなでみらいを」を展開されています。ほかにもカンボジアで持続型の植林事業「森の叡智プロジェクト」や地球環境の保全・共生活動などを行っていますが、こうした事業や活動の転機となったのは、ご結婚されてお子さんが生まれたことが大きいのでしょうか?

阪口竜也さん(以下阪口)● そうですね。きっかけとしては大きかったと思います。とくに子どものためというわけではないのですが、やはり1人の人生を考えた時、残り50年60年という範囲は考えていたのですが、子どもの人生を考えた時にざっくりと100 年以上の時間軸が自分のなかに生まれてきた。このままで行ったら100 年先はないなと思えたんです。

BIZ ● そこで化粧品からというのは、美容業界にいたことも関係しているのでしょうか? 著書の『世界は自分一人から変えられる』を読むと、いろいろな出会いが書かれてますが、なにかに導かれてたどり着いた感じも受けます。

阪口● これまでは単純にビジネスを横に広げていくような感じでやってきて、人との繋がりができました。でも「世界を変えよう」と考えた時に何でもかんでもできるわけではないので、そのつながりをうまく使いたいというのはありました。

BIZ ● 阪口さんのやってらっしゃることは、「みんなでみらいを」の言葉に現れているように、未来を少しでも良くするために環境を守っていく、いわゆる社会起業家と言われる方の事業だと思います。従来であったらNPO などの非営利組織がボランティアベースでやったり、企業がCSRとして取り組んでいましたが、そういった取り組みとも違う気がします。

阪口● その大きな違いは、これまでは範囲が限定的だったことです。昔は「こんなんでオーガニックをやりたい」といったら、それに共感をした人などが支持者を得てビジネスを展開していた。歴史を遡ると思想家とか活動家の方が理想郷をつくろうということで、教育とか職とか村やコミュニティをつくったりしたことは、昔からあった。でもそれはある程度の規模にとどまって世界中に広がったことはなかったんですね。結局自分たちが良ければみたいな。

でもいまは国連がSDGs = SustainableDevelopment Goals(持続可能な開発目標)(※1)を世界70億人の目標として掲げて、世界中が取り組んでいる。それも17のジャンルで項目も169のターゲットに細かく分かれている。だから消費者にとっても企業にとっても取引先にとっても、「17の何番目と何番目についてこのプロダクトとこのサービスで一緒にやりませんか」って声をかけたときに、共感しやすいし、広がりやすくなった。

SDGs をベースにするとビジネスが回しやすくなっただけでなく、実際SDGsに取り組んだほうが儲かるんですよ。

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