COLUMN ビジネスシンカー

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2020.10

1日3食食べたら社長失格? 有名人、アスリートが実践する
ファスティングとは?

餓死は栄養がなくなって死ぬより、
脳がパニックを起こした「パニック死」

フォイトは、人間が1日に必要なカロリー量を酸化エネルギーに求め、口から食べた食物が体内で酸素と結合して、その熱エネルギーが生命活動を維持すると捉え、必要な熱量を算出した。

この時算出した方法が、食品を釜で燃やす方法だった。しかし人間の生命活動には、こうした酸化エネルギーのほか、解糖エネルギー(糖分分解)、核エネルギー(生体内元素転換)、太陽エネルギーなどの系があり、酸化エネルギーだけで維持されているのではないと言われている。

実際にカロリーを減らすと長寿遺伝子が活性化し、長寿になるということが証明されている。少なくとも日本の栄養界はこの理論にこだわっており、その限りにおいて、ファスティングの実際と向き合えない状況になっている。

フォイトはまた、「良い栄養に摂り過ぎることはない」とし、とくに肉食を薦めた。しかし後にフォイトには食肉業界がパトロンとしてついていたことがわかっており、この考えが偏っていることが指摘されている。その思想を取り入れたのが近代化を急ぐ日本だったのだ。確かに飢饉に苦しんだ時代があったため、こうした考えは当時の日本で受け入れやすかったと思われる。

食べなければ飢えるというのは、歴史の事実だが、こうした長寿遺伝子の研究や脳科学の研究からすると、食べなければ死んでしまう、ということに支配された脳が、餓死を引き起こしたとも考えられる。

『やってみました!1日1食!!』や『できる男は超小食』などの著者で、自らも1日1食の実践者であるフリージャーナリストの船瀬俊介さんによれば、餓死は、栄養が行き渡らずに死ぬというより、脳がパニックを起こすことで起こるほうが多いと見ている。

「 遭難して、餓死した......という悲劇の報告もあります。それは『空腹感』=『恐怖感』という洗脳されたメカニズムで、パニックで身体中に猛毒アドレナリンが巡って苦悶死したのです。だから正確に言えば餓死ではなくパニック死です」(『やってみました!1日1食!!』

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