COLUMN ビジネスシンカー

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2020.12

ビズシンカーインタビュー 日本の伝統を「伝える」
それは自分らしく生きる選択肢を増やすこと。

せっかく日本に生まれてきた赤ちゃんなのだから、
日本の伝統品で迎えたい。

BIZ ● 最近だと地方で伝統産業を活用したコラボレーションなどいろんな動きがあります。結構いろんなデザイナーの人が動いていたりしますが、「和える」さんの場合は、どういったところにその違いがあるんでしょうか。

中川真由さん(以下中川)● 和えるは、ただデザインを新しくしてかっこよくするだけではないというところです。先人の智慧や日本の伝統を、いまを生きる私たちの感性と" 和え" ながら新しいものを生み出すということです。

これまで伝統産業品は、大人が対象になることが多く、子どもたちが生まれたときから日本の伝統に触れられる機会は少なかった。でもせっかく日本に生まれてきてくれたのだから、赤ちゃんの時から自然と伝統に触れることができ、大人になっても使い続けられるものがあったら素敵ですよね。まずは、出産お祝いとして、贈り物として赤ちゃん・子どもたちに届けたいという想いで2012年に"0歳からの伝統ブランドaeru"がスタートしました。

BIZ ● 伝統をキーワードにいろいろな事業を展開されてますが、一番最初に「0歳からの伝統ブランドaeru」としたのは、そこにあったのですね。

中川● 幼少期は感性が豊かに育まれる大切な時期です。周囲の大人たちが何を贈るかでその子の人生の始まりが変わります。「日本に生まれてきてくれてありがとう」という気持ちを込めて、日本のもので生まれた赤ちゃんをお出迎えして欲しいという想いで、本藍染の産着・タオル・くつ下をセットにした、『徳島県から 本藍染の 出産祝いセット』が誕生しました。

今では化学薬品で染められることが多くなった藍染ですが、aeru の本藍染は昔ながらの先人の智慧に習って、"天然灰汁発酵建て"( てんねんあくはっこうだて)という江戸時代から続く技法を活かし、徳島県の本藍染職人さんが自然の恵みで染め上げています。

赤ちゃんを、日本の" あい" でお出迎えする、たくさんの" 藍" と" 愛"が込められた贈り物です。

BIZ ● 和えるはもともと代表で創業者の矢島里佳さんが学生時代に伝統産業に興味を持たれて全国を回ったことが始まりとか......。

中川● はい。ジャーナリスト志望だった矢島は大学生時代、大手企業の会報誌に伝統産業の職人さんたちを紹介する記事を書くという機会に恵まれ、全国の職人さんたちを取材して回っていました。そこで、先人の智慧や職人さんたちの高い技術に感動したと言います。

矢島は就職先として、伝統産業とベビー用品を組み合わせた商品を手掛けるような会社を探したのですが、見つからなかったので自ら「和える」を立ち上げたのです。

BIZ ● 参考にした会社はないということですか?

中川●ビジネスモデルを考え、自ら生み出しました。矢島はもともと東京生まれの千葉のベッドタウン育ちで、古いものや自然に触れられる環境に憧れていたと言います。

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