COLUMN ビジネスシンカー

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2020.12

ビズシンカーインタビュー 日本の伝統を「伝える」
それは自分らしく生きる選択肢を増やすこと。

職人の手仕事に触れ、自己肯定感をつける”aeru school”
自然と伝統と未来に優しい”aeru電気”

BIZ ● ところで和えるさんはどんな働き方をされているんですか?

中川● 一人ひとりのライフステージに合わせて、それぞれにいろんな働き方をしています。私は1歳の子どもを育てているので、今は時短で週5日働いていますが、ほかにも、和えるの他の仕事も兼務していたり、専門職として月に数日勤務したり、本当に多様です。

BIZ ● 中川さんはどういうきっかけでこちらに?

中川● 私はもともと関西出身で、新卒で大手消費材メーカーに入社、最初は営業をして、その後は本社でマーケティングを担当しました。やりがいはありましたが、他企業と常に競争することにモヤモヤしていたんです。営業では、お店の棚のシェアを取り合い、マーケティングでもシェア争いが、自分には合っていなかった。また、仕事は仕事として、週末の趣味を楽しみに働くのもどうかなと思っていました。

趣味の国内外への一人旅をするなかで、現地でしか出会えない、その地域の文化や伝統に出逢いました。各地で職人さんの工房へ行ったりする中で、その魅力に惹かれていきました。

働く場所に関しても、疑うことなく会社に言われるままに転勤していましたが、住む場所すら自分で決められないので、疑問を持ち始めたのです。

そして転職活動をする中で和えるに出逢い、代表の矢島の本を読んだところ、「三方良し以上」の考えと出逢いました。誰かと競争じゃないビジネス、そして、自分の好きなことと仕事がつながるのだと思い、2016年の3月に入社しました。

BIZ ● 思い切った転職ですね。

中川● 割と直感で動くので。でもいま振り返るととても満足しています。

BIZ● コロナの影響はどうですか?

中川● 4-6月は、直営店を休業し、社員は在宅勤務で仕事を継続していました。

休業中は、私たちも様々な影響を受けましたが、コロナで社会が変わるので、新たな時代への仕込み期間として捉えていました。当然私たちだけではなく、伝統産業の職人さんたちも展示会が無くなったり、個展がなくなったりと、大きな影響を受けられていました。

そこで、この時期だからこそ、和えるができることがあるのではと考え、4月末に「aeru gallery」と、「aeru電気」という2つの事業を立ち上げました。「aeru gallery」は、直接販売ができなくなった職人さんが、オンラインでも作品を販売できる、オンラインショップです。(URL: https://aeru-gallery.shop-pro.jp)

「aeru電気」は、お家の電気を自然エネルギー由来の電気に切り替えていただくことで、電気料金の1%を伝統産業の職人さんへの応援や、子どもたちに伝統工芸のアート作品を送る活動につなげるしくみです。(URL:https://a-eru.co.jp/denki)

ほかにも「aeru school」という、これからの時代に必要な右脳的な思考を育む事業も展開しています。とくに力を入れているのは教育で、学校や企業に出張してaeru schoolを展開しています。

BIZ ● どんな内容なのでしょうか? また、和えるの中ではどのような役割になるのでしょうか?

中川● 職人さんにaeru school用に作っていただいた型紙などの本物のお道具や原材料を活かして、まずは感じること、そして自分の直感を観察し、言語化することで、「自分で考える力」を育むプログラムです。いま学校では自己肯定感が低い子たちが多く、誰かが言っていることが自分の意見だと思うような子どもが増えてきていると言われています。大人もそうですが、自分の頭で考えることを見つめてもらって、自分なりのものの見方を持つことができたら、と考えています。

自分なりのものの見方ができるようになると、ものを選択するときにも、「みんな使ってるから」、「手軽だから」という理由だけではなく、本当に心が動いているから、本当に好きだから、という考え方につながります。それは自分なりの美意識でもある。
その感覚が持ててくると、とても生きやすくなると考えています。

BIZ ● 知るって大切ですね。これからも私たちが知らないことを発信していただき、日本の伝統と共に暮らす豊かさを教えてください。期待しています。ありがとうございました。

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