COLUMN ビジネスシンカー

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2021.03

知らずに「奴隷労働の手先」になってはいないか 知っておくべき
”サプライチェーンのいま”<前編>

強制労働や児童労働、ハラスメントなどの
リスクを想定し防止する「人権デューデリジェンス」を
取り入れる世界各国政府

各国は国別行動指針策定後、たとえばフランスは2017年に企業注意義務法を制定し、5,000人以上の従業員を持つ国内企業、10,000人以上の従業員を持つ外資企業に対して、人権リスクを特定し、その防止のための計画の公表を義務付けた。ドイツは2020年から500人以上の従業員を持つ企業の50%が強制労働や児童労働、ハラスメントなどの人権リスクを特定し、防止策や対応策を取る、「人権デューデリジェンス」と呼ばれる行動をとることを目標に掲げた。オランダは2019年に「児童労働デューデリジェンス法」を制定。1年に2回以上オランダ国内に製品やサービスを提供する全ての企業にサプライチェーン上における児童労働の問題の特定と防止、評価を義務化している。

イタリアは、人権デューデリジェンスの導入を図るため、既存の企業関連法を見直し、2021年からEUが指定しているスズ、タンタル、タングステン、金などの紛争鉱物の輸入業者に対するデューデリジェンスの義務化を行う。

また米国では、2010年に欧州に先立ちカリフォルニア州が同州内で事業を行う1億米ドル以上の小売、製造企業にサプライチェーン上での強制労働、児童労働、奴隷制度、人身売買を排除する取り組みの開示を義務付ける州法が成立。2012年から施行されている。

決して欧州、米国が一枚岩ということはできないが、現代奴隷に対して積極的に対応していること確かだ。

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