COLUMN ビジネスシンカー

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2021.05

ビズシンカーインタビュー
「明日をつくる人」インタビュー【後編】
「おやさいクレヨン」は、
親子の時間をデザインするために
生まれた。

いま感じていること、
なぜそう思うのか
定期的に「思い」の棚卸しをする

BIZ●じゃ、学生や起業家志望の方向けに講師をお願いしますといった依頼などもあるでしょうね。

木村●多少いただいています。講師というより、経験したことをお話しするだけなんですが。クリエイターを養成するような場があって、そこで講師ではないですが、やらせてもらうことになりまして。そこにいる人たちは将来フリーランスになって何かを作るとか、webサイトを作るとか、モノを作る世界に進みたいと思っている人がいて、そういった方々が新しい事業などを生み出せるように、できる限り協力したいと思っています。と言ってもテクニックや理論はそんなに持っていないので、最初の一歩を踏み出すマインドなどは、共感していただくことがあると思っていて。とくに同じような立場の女性からは、どうやって最初に仕事を獲得したいのかとか、自分もそのような働き方をしたいけれども何から手をつけていいのかわからないとか、そんな話を聞きたいという声が届きます。自分も同じような気持ちだったので、よく分かります。そこを伝えたいなと。

BIZ●でも同じように頑張っているんだけど、どうしてもうまくいく人とそうじゃない人がいたりします。遮二無二前に向かってる時は、頑張れるでしょうけど、失敗が続くと流石に気持ちが折れたりします。

木村●あります。自分で事業を大なり、小なりやってる人は必ず当たる問題だと思うので。

BIZ●そういう落ち込んだ時の立て直す方法って、ありますか。

木村●そうですね、一つはもう壁があると割り切ることですね。あとはなるべく客観的に現状を見ていく。資金の流れはどう管理してるのか、その計画の根拠はどうなっているのかなどを見て、時代に合っているのかどうか、あるいは地域にニーズがあるのかどうかを分析していく。あとは根本的にその商品やサービスに対しての気持ち、好きとか、愛情があるかがすごく大事。何でもいいから儲かればいいという考えだとモチベーションが続かないし、淘汰されてしまうと思います。周りの社長さんを見ていると、本当に熱意で動いている人が多いので、最終的にそこなのかなと。何か失敗や落ち込むことがあっても、立ち直れるのかは、「それが好き」という熱量しかないのかなと思いますね。

BIZ●ただ人によっては自分の思入れが強すぎると、客観的に自分が見えないので失敗するという人もいます。商品に対して思い入れがないだけで、むしろ客観的に見えるとか。

木村●それもありますね。それでうまくいく人もいます。ただ余りに畑が違うことに手を出してチンプンカンプンだったりする人もいるので、自分が知っている、関心がある分野を深堀りした方が事業として伸びる可能性は高いと思います。

BIZ●木村さんは野菜をクレヨンにするというユニークな視点で事業化を実現しました。そういう他の人と違う、差異性を見出すポイントはどうやって身につけたらいいでしょうか。

木村●結構自分がそういった視点や可能性を持っていても気が付かないことってあると思うんです。やはりどこかで自分の武器というものを棚卸しする必要は、さまざまなタイミングであると思いますね。その上でたとえば会社経営者だったら別の企業経営者など、同じような立場の人から、「いまはこんなものを持ってるんだけど、どう活かせるかな」など、意見をもらったりするといいと思います。私も自分の価値観に固執するのを避けるためにいろんな人の話を聞くようにしています。

BIZ●定期的にそういった自分の棚卸しをやったりもしているのでしょうか。

木村●はい。現実に自分がこうしたいと思っていても、なかなか頭で考えている部分と本当の心理って違ったりすると思うんです。そこを乖離がないように、棚卸しをして解消することは必要だなって最近思いはじめています。それでよくスマホのメモ帳などに、いま感じている気持ちや感情がなぜ起きるのかといった疑問や内容を入れるようにしているんです。まだ訓練中ですが、それがいったいどこから来る欲求なのかを探っていくことで、これからどういうことをしなければいけないのかを定期的に整理しています。マインドフルネス的な時間ですかね。

BIZ●へぇー、面白いですね。ちょっと活用させてください。

木村●昔は創業とか起業というとハードルが高くて、特に主婦や女性にとってはなかなか厳しかったりしたと思うですが、いまは逆にそういう人の方がアイデアを持っていたりします。SNSなどを見ていると、みなさんセルフプロデュース力が10年前とは比べものにならないほど向上している。そこで自分のアイテムとか発表できるとあっという間に売れるようにもなるんでしょうし。事業は誰でもできる時代になったと日々、SNSを見ながら感じています。

BIZ●いまはいろいろな働き方や家庭環境の違いもあったりしますから、その差異性を活かしながら、時間にとらわれずに自分の好きなことが新しい価値として社会に生み出せるようになると、世の中もどんどん変わっていくでしょうね。

木村●そういうお手伝いができればと思っています。

BIZ●ありがとうございました。期待しています。

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