COLUMN ビジネスシンカー

  • SHARE
  • LINE
2020.11

【new comer&考察】
えっ、こんなものまで!
イマドキのリサイクル事情ってスゴイ!

●使用済み紙おむつは
リサイクルで新品に

紙おむつは、現在ほとんどの乳幼児を持つ親が使う定番アイテムとなっているが、子どもが一人でトイレに行けるようなると途端に不要になる。だいたいお母さん、お父さんはスーパーやドラッグストアで数十着入のお値打ち品を買っているので、紙おむつが余ってしまうことが多々ある。そういった紙おむつなら、メルカリで売れば確実に売れるだろう。これはリサイクルではなく、リユースだ。日本はリサイクル技術、文化は進んでいるが、リユース文化はヨーロッパに比べて進んでいなかった。そこでというわけではないが、環境省が使用済みの紙おむつのリサイクルのガイドラインをつくり、再利用を促した。背景は、子ども向けの紙おむつ消費の問題より、大人向けの紙おむつ問題があった。少子高齢社会を受け、年々大人向けの紙おむつの消費は上昇しているが、その9割が焼却されているという。使用済み紙おむつは水分を含んでおり、そのため焼却には通常使用しない助燃剤が使われる。また紙おむつは吸収性を高めるため、プラスチックなどを使用。これが焼却の際に炉を痛めるという問題があった。

こうした要請を受け、業界トップのメーカー、ユニ・チャームは2015年から事業化に取り組んでおり、2019年に再利用できるまでの技術を開発。現在業界全体に普及すべくコンソーシアムの設立を進めているほか、この10月には、2030年まで、全国10 ヵ所のリサイクル拠点の実現する予定だ。

  • LINE