COLUMN ビジネスシンカー

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2021.08

エネルギーも食料も医療も。
利雪がGDPを押し上げる!
世界一の豪雪国「日本」の利雪戦略

日本人は雪を利用し、共存してきた
世界的にも稀有な民族

BIZ●伊藤さんは利雪をテーマにスノーエンジニアとして新潟県をベースに活動をされてきました。日本は世界的な豪雪国であるという認識は皆さんあると思うのですが、利雪そのものについてはまだまだ知られていないと思います。そもそも利雪ってどのようなことをいうのでしょうか。

伊藤●文字通り「雪をなにかに利用すること」です。僕自身、大学に入るまで知りませんでした。そもそもスキーやスノーボードで楽しむことはあっても、それ以外で雪を利用するなんて思いもしませんでした。

BIZ●そうなんですか?

伊藤●そうなんです。それでこの世界に引き込まれたのですが。日本は国土の半分に雪が降って、そこに人が住むという特別な国なんです。

BIZ●特別ですか......

伊藤●そうです。ほとんどの国はこれほど雪が降らないか、降る場所に人が住み着きません。

BIZ●確か、札幌は人口100万以上の都市の積雪量ではダントツだとか。

伊藤●そうなんです。札幌は一冬に平均6メートル積雪がある。2位のロシアのサンクトペテルブルクの2倍です。

BIZ●ものすごい量なんですね。毎年当たり前のように北陸や北国の雪のニュースや風景を見てますが、世界では当たり前ではなかった......。

伊藤●日本ははるか昔から雪の降る地域に人が住み、雪とともに暮らしてきました。なぜそのような地域に住むようになったのかは詳しくは分かっていません。

狩りをする時、雪があれば動物の足跡を見つけやすいとか、雪が天然の要塞となって侵入者を防ぐことができたからとか、食料を保存する時に効果があることを知っていたからとか、いろいろ言われていますが、よくわからない。でも私たちの祖先は冬の厳しい雪国で生き抜くために、雪と上手に付き合い、理解して受け入れて暮らしていたのだと思います。

雪室ってご存じですか?

BIZ●氷室は聞いたことがありますが、雪室は耳慣れない言葉です。

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