COLUMN ビジネスシンカー

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2021.08

エネルギーも食料も医療も。
利雪がGDPを押し上げる!
世界一の豪雪国「日本」の利雪戦略

日本に降る雪の0.2%で
原発15基分のエネルギー!

伊藤●雪のエネルギーってどのくらいあるか、知っていますか?

BIZ●どのくらいですか?

伊藤●1kgの雪が持ってるエネルギーは80kcalなんです。昔習ったかと思いますが、1kgの水を1℃上げるのに使うエネルギーが1kcalです。つまり1kgの水をだいたいコーヒーに適温とされる80℃まで上げて沸かすことができるエネルギーに相当します。スコップで掬った雪の塊で6〜7人分の熱いコーヒーを提供できる熱エネルギー量なのです。逆にいうとそれだけの熱エネルギーをかけないと溶けない。

富山大学の対馬数年名誉教授の試算では、日本国内に降る雪の0.2%を熱エネルギーとして利用すると100 万k wの原子力発電所15 基相当分と試算されています。

BIZ●発電所15基!ものすごいエネルギーを雪は秘めているのですね。

伊藤●雪室から連想するとお米を冷やす、お酒を冷やすといったことがイメージされるでしょうが、それだけはないと思っているんです。

思い出してください。東日本大震災の時に、首都圏で計画停電ってありましたね。エアコンをつけると電気が不足して停電になる可能性があるから、我慢してくださいと。最近では千葉県で台風によって1ヵ月くらい広範囲にわたって停電が続きましたね。これからも想定外の異常気象が起こりうるわけです。

実は、電気を熱に変えることってすごく効率が悪い。特に冷たいエネルギーを作るのは単純ではありません。その冷たいエネルギーを雪に任せればいいと思うんです。都会で電気冷蔵庫を使って食品を大量に冷やすのではなく、雪国に任せる。

BIZ●どういうことですか?

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