エコノミスト・アナリストはこの経済指標を使う!
ビジネスマンだけではなく、
日本人が知っておきたい経済指標
アベノミクスの目玉GNIとは
安倍政権時代、消費税率10%の条件を実質GDPが2%、名目で3%としていたが、この方針は前の民主党政権時代と変わっていなかった。
アベノミクスが目新しいのは、GNIを重視するようにしたことだった。
GNIとはGross National Incomeのことで日本国民の総収入を表したもの。GDPは日本国内で生産される付加価値の総和なので、ここには外国企業が生み出したものが入る。
逆に海外で成長している日本企業が生みだす付加価値が反映されない。そこで立てられたのがGNIだ。計算方法はGDP+海外純所得である。GDPから国内で外国人・外国企業が生産した付加価値を引き、海外で日本国民が生み出した付加価値を加えた総額だ。グローバル化する経済において、日本企業、日本人がどれだけの付加価値を生み出しているかを測る経済指標と言える。
このようにGDPは日本の経済力、成長性などを測る重要な経済指標なのだが、上述のように確定するまで時間がかかる。そこで政府は四半期ごとに速報値という形で名目GDPを発表している。確定ではないが、その時期に近い景気や経済の成長性が読み取ることができる。