COLUMN ビジネスシンカー

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2022.02

現代の参謀はAIか?!
テクノロジー万能時代に見直しておきたい
戦国時代の名参謀の「仕事」と「資質」

人望がなかったのに東軍以上の軍を集めた
石田三成

6つ目の官僚的センスは、当初それほど必要とはされなかった。しかし戦国時代も後半になると、各大名も組織化されて大型化していったため、財務など事務方の能力が相対的に求められていった。秀吉の参謀として頭角を現し、やがて関ヶ原で家康と戦った石田三成はその典型だった。

三成は切れ者だった。正しいと思った主義主張はたとえ敵をつくってでも曲げず、論でのし上がってきた参謀だ。それゆえ人望は厚くはなかったとされる。そんな彼が関ヶ原で家康軍を上回る兵を集めたことは特筆に値する。三成は自分に人望がないことを知っていた。だから関ヶ原の時には、より人望のある毛利輝元を大将に立てたのである。

戦の結果は一部の武将の寝返りがあったことや、動くはずのいくつかの大名が動かなかったこと、あるいは細かな連係ミスなどにより家康の勝利に終わる。

もちろん、欲と知略と胆力が渦巻く、まさに天下を分ける戦いにおいて雌雄を決したのは、究極の諜報力であり、そのための地ならしを淡々と行っていた家康の他大名に対する懐の深さ、忍耐力があったことは間違いない。もっと言えば、最終的に家康の強運がものを言った。

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