COLUMN ビジネスシンカー

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2022.02

【new comer&考察】
スマホの位置情報が、日本のインフラとビジネスを変える!
位置情報×オルタナティブデータで広がるニュービジネス

クルマのプローブデータが、道路状況や周辺環境、気温などを知らせる

 またKDDIとトヨタ、地質調査会社の応用地質は、KDDIのスマートフォンを持つユーザーの位置情報、トヨタのコネクティッドカーのプローブデータを組み合わせ、国・自治体向けに災害対策情報支援システムを開発した。災害発生時にKDDIのスマートフォンを持つユーザーがどのような経路でどこに避難したかがわかるだけでなく、トヨタ車のプローブデータにより、災害でどの道が行き止まりになっているかが判明するので、災害時の救援物資の迅速な提供、あるいは災害後の復旧を加速させる。プローブデータとはクルマのさまざまな個所に組み込まれたセンサーから得られるエンジンの回転数や振動、外気温、ワイパーの使用状況などのさまざまなデータである。ワイパーが動いていれば雨や雪が降っている可能性があり、また外気温などがわかれば、雪か雨かの判断などもつく。
 こうした位置情報を使ったサービスは、災害時の安全確保やビジネスの生産性向上以外でも活用されている。たとえば㈱ポケモンとナイアンティックが開発した「Pokemon GO」はその1つ。スマートフォンの位置情報にVR技術を融合し、人気アニメ「ポケットモンスター」のキャラクターをハントするバーチャルゲームは、子どもたちから大人までも熱狂させ、世界中で大ヒットした。地域限定のキャラクターをハントできることから、Pokemon GOを使った地域活性化や観光振興にも使われた。
 位置情報に掛け合わせるさまざまなデータを、一般的に「オルタナティブデータ」と呼ぶが、もともとは投資用語で会社のIR情報や国や行政機関が発表している公開データ以外のデータを指す。例を挙げると決済情報や混雑度の目安となる入り込み数、あるいは店舗における駐車場の利用状況、工場内の電力の使用量など、企業にはこうしたオルタナティブデータが蓄積していると言われ、この活用がIT・デジタル社会においては企業の成長を左右するとされる。またタクシーの需要予測のように、「イベントがあると客が増える」というような従来から定説となっていることを改めて検証するツールとしても有効だ。
 位置情報のビッグデータとあなたの会社に眠っているオルタナティブデータが、新しいビジネスの扉を開くかもしれない。

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